ヴン、と機械が鳴る音がしたらさっきまで眠っていたお兄ちゃんが飛び起きた。とりあえず状況把握、お兄ちゃんは周りを見回して目隠しをされていることに困惑していた。視界は黒い布でいっぱいで、手首にぶらさがる手錠がじゃらじゃらと鳴いた。
「ど、……どう、なって、は、くっ」
お兄ちゃんの中で激しく動き回る機械を見て笑った。そしたら誰だ!?なんて必死に私を探してるお兄ちゃんがかわいくてつい悪戯したくなる。自分の携帯を取り出してある人に電話を入れた。
『あ?誰だよ』
「私です。今から言う場所に来てくれませんか?」
『いやだからテメェ誰だって聞いてんだろ』
「あなたのマネージャーです」
そしたら電話の相手はああ、と納得したような声をあげた。お兄ちゃんに聞こえないようにいったん部屋を出て場所を伝えた。曖昧な返事が、お兄ちゃんの名前を出せば高笑いに変わった。しばらく外に出て待っていたら、不動さんが私服でやって来た。
「で、鬼道ちゃんが何?」
「見ればわかりますよ」
案内を進めて中に入り、お兄ちゃんが居る部屋の前まで近付けば案の定、部屋からもれたお兄ちゃんの喘ぎが聞こえた。後ろで不動さんがはっ?と間抜けな声をあげたけど私はそのまま部屋の扉を開けた。目に入るのはベッドに縛られて後孔に機械を挿入されているお兄ちゃんの姿。酷く濡れていた。
「は……はは、マジかよ」
「お兄ちゃんを不動さんにあげます」
「へーそれはどういった意味で?」
「……肉体的な意味です」
「おっそろしい兄妹だなァ……いいぜ、欲しかったんだよ鬼道ちゃん」
不動さんがお兄ちゃんに近付いてなにやら耳元で囁いてるのが見えた。きっと酷い言い方をしたんだろう、お兄ちゃんは震えて射精した。そしたら不動さんが腹を抱えて笑った。私は手にある携帯でまた電話を掛けた。
『はい』
「こんにちは」
『ああ、春奈ちゃん、どうかしたのか?』
「佐久間さんに聞いてほしくて」
『俺に……?』
すると不動さんが私から携帯を取り上げて楽しそうに言った。影山サンの最高傑作はいい声で鳴いてくれると。逆上したような佐久間さんの罵声が私の耳まで届いた。そしたら不動さんは笑って、私もおかしくて口を押さえて笑った。歪んだ感情だって、私は理解してるつもり。また佐久間さんが携帯越しに怒鳴った。



鬼道さんを返せ


(それは私の台詞です佐久間さん)





20100530
春奈は歪んだ感情を理解してるんですねははは(笑)
鬼道ちゃん受けが書きたかったのぷひゃー^p^
佐久間って王子様みたいで素敵w
一応鬼春?だからこっちに。
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