狂愛



寝れない、今日も寝れないんだ。あの人のことばかりが頭を埋め尽くす。
会いたい会いたい会いたい。
今すぐに、貴方を取り戻したいんだ。
「鬼道さん……!」
長い髪が視界にちらつく。ああ、鬱陶しい。俺の全てを奪った奴らが憎い。
歯をギシギシと鳴らした。シーツに爪を食い込ませた。治まらないこの感情と怒りを何処へぶつけたらいいんだ。

「鬼道さん」

「佐久間……?」

会いたかったです、会いたかったんです鬼道さん。
笑顔でうっとりと鬼道さんを見ると鬼道さんは訝しげに眉をひそめた。当たり前か、だって俺、携帯で鬼道さんを呼び出して家の前に出て来てもらったんだから。
「どうした、こんな遅く」
「いえ、ただ」
「ただ?」

鬼道さんに会いたくて

そう伝えると困ったような照れたような、そんな感じで鬼道さんは溜め息を付いた。
困った鬼道さんも、俺は好きだ。
「お前は恥ずかしいな」
「鬼道さんにだけです」
「……とにかく、あまりメールはしてくるな」
「なんでですか?」
「一日にお前は何通送ってると思ってる」
「約50通でしょうか」
「いや、80通だ」
でもそれは俺の愛の結晶なんですよ鬼道さん。
貴方が俺を否定してもしなくても、俺のすることはただ二つ。

永遠に貴方を愛すること、

「俺は貴方のずっと傍に居ますずっと隣なんですよ鬼道さん嬉しいですよね笑ってください鬼道さん貴方のことを思うと心臓が痛いんですよ夜も寝れないんですよどうしてくれるんですか鬼道さん俺はもう貴方が居ないと生きていけないんです」

永遠に貴方の狂気になることです。


20100318
佐久間は狂が好き。
でもあまりこの文好きじゃないなあ(-ω-)
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