「やっぱり、円堂くん受けは王道ね」
夏未さんが手にある漫画を持って嬉しそうに笑う。表紙にはかわいい円堂さんが載っていて受け受けしい。私も読んでいる本のページを一枚めくった。
私が読んでいるのはお兄ちゃんと佐久間さんの本。やっぱり、お兄ちゃんは佐久間さんに愛されるべきだって私は思ってる。
「円堂くんに比べると、一之瀬くんは少ないなあ」
隣で眉を垂らして残念そうにする秋さん。彼女は一之瀬さん受けが好みらしい。私達3人はこうしてみんなの練習中にこっそり集まってみんなの前では出来ない会話を繰り返す。
「やっぱり豪炎寺くんは抜けないわね。でも風丸くんも昔としてでは外せないし基山ヒロトも円堂くんにの相手としては最適……」
「私は、風丸くんかな?」
「じゃあ私は豪炎寺さんです!」
秋さんが風丸さんを選び、私は豪炎寺さんを選んだ。すると夏未さんはやっぱり鬼道くんかしら、と呟く。私はそれを聞いて椅子から立ち上がった。
「だ、ダメです!お兄ちゃんは佐久間さんとって決まってるんです!」
「わかってるわ、なら私は基山ヒロトかしら。彼も捨てがたいもの」
私の手には何冊もの佐久鬼本。秋さんには円堂さんと一之瀬さんの本が何冊もあり、夏未さんはかなりの円堂さんの本を買い占めている。
「でも最近、鬼道くんは不動くんとフラグが立ってるよね」
「あ、はい。私も最近気になってきたんです」
「なら不鬼かしら?面白そうね、音無さん、今度見せてくれない?」
「はい、喜んで!」
「円堂くんは夏未さんがいっぱい持ってるから大丈夫そうだね」
ずらりと夏未さんの横に並ぶ厚い本の山はすべて円堂さん受け。私も円堂さん受けはおいしそうだからたまに夏未さんに貸してもらってたりする。
「一之瀬くん受けってかわいいと思うけど、結構少ないんだよね」
「半田さんとが多いですよね」
「うん、ちょっとね」
苦笑いをする秋さんに、今度一之瀬さんの本を見付けたら教えてあげようと思った。
そしたら部室の扉が控えめに開き、冬花さんが気まずそうにあの、と口ずさむ。私達は慌てて本を隠したけど、夏未さんのは隠しても隠しきれない。
「わ、私も……お話に入れてくれませんか?」
「「え?」」
おずおずと冬花さんの手には一冊の薄い本があり、私達はそれを目にして一斉に驚いた。
「あ、あなた、もしかして」
「……はい。実は、これなんですけど」
そう言って見せられた本にはガゼル受けと載っていた。私達は顔を見合せてガゼル?と首を傾げた。
「こ、これ、エイリアの子なんですけど……」
「あ、涼野風介くんだよね」
「すごいです!冬花さんまで……」
私が目を輝かせていたら照れたように本を渡されたので、私達3人でその本を読んだ。一枚、二枚とめくっていくたびに夏未さんは隣でぷるぷると震え、秋さんも口を押さえていた。

涼野風介、もといガゼル


彼は私達の胸を射止めました。

すごく、かわいいです。



20100422
4マネで腐女子トークやらせた

秋→円堂、一之瀬
春奈→鬼道
夏未→円堂
冬花→涼野

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