夢中になって見上げた先の宇宙にいる君が、ずうっと下のこの場所で立ち止まっている僕を掬い上げてくれる日を待っているよ




想い出の標本
振り翳した悪と地に堕ちた正義
指先から誓いの証
裏切る強さを持ちましょう
嘘吐きなんて何を今更
世界がガラクタに変わる時
時計の針が歩みを止めた

好きになってしまったことを嘆いた
好きになれないことを嘆いた
全てを何も無かった頃に戻せたらきっと楽になれる、よね?


膝を抱えて世界の隅っこで小さく丸まっていたのは間違い無く僕でした。そっと手を差し伸べて微笑んでくれたのは間違い無く君でした。でも、今を選んだあの瞬間に手を振り払ったのは間違い無く、僕でした

息苦しさから逃れる為に選んだ方法はこの喉を掻き切ること
溜め息と共に零れた愛の言葉
せめてもの償い
泣くくらいなら怒ってみなよ

君と出会って春が過ぎました。君との時間を経て夏が通り過ぎて行きました。秋は足早に僕らを置いて駆けて行き、君を失う冬を連れてきました。そしてまた再び時は流れて春が来たけれど、いつまでも僕の世界は色を失い、刺すような冷たさに身体を浸したままで動けずにいるのです。



真っ直ぐに見つめた先のあの日

もう一度、貴方の笑顔が見たいだけでした



12/06/25