思い出の数だけ花を添え、哀しみの数だけ花を手折った
惜しい人を亡くしたものだ
最期に聞こえた「さよなら」の声だけが優しく響いた
思えばあれからもう三年という月日が経っているんだね
忍び寄る足音は幸か不幸か
愛しいとしと哭く心
されど再び幕が開く

君を振り払った世界が笑う
あの日の私がいた
あの日の私を見た

姿の無い誰かに捧ぐ

きっとそれは孤独が終わる音
新世界で目覚める呼吸
もがく深海魚
まだ息をしていたい
温かい雫
Hello,my name is
もう一度わたしの名前を呼んで
ねえ、もう、寂しくないね
君の声で世界が変わるの
新呼吸



いつか私の居ない世界で静かに目を覚ます君に降り注ぐものが、雨ではなく誰かの優しさでありますように





12/06/23