逃がさない *



「お邪魔します」

謙也さんが遊びに来た。
親も誰もいない休日だった。

「誰もいないんで、そんな、ええですよ」

「そかあ?」

謙也さんとはもう1年くらい付き合ってる。
俺は謙也さんが好きで、1番大事なのに。

「前から思っておったんやけど、光。ホンマ俺でええの?」

謙也さんが突然俺の部屋で言った。

「は?…」

「光は誰から見ても、かっこええし、言い寄って来る奴、沢山いるやろ?」

「俺は、謙也さんが好きなんやで」

「この1年、ただの友達としての、思い出でもええねんで?」

「嫌やねん」

謙也さんがワケ分からんこと言うから、
俺は謙也さんをベッドに押し倒していた。

こんな行為をするのは初めてじゃないけど、
甘い雰囲気でもないのに押し倒すのは初めてだった。

「ひかっ…?」

「謙也さんがワケ分からんこというのが悪いんやで」

「俺はっ、光のこと好きやけど…っそのっ光と合ってるか、心配やねん、」

「だから言うたやろ、謙也さんが好きやって」

1年も付き合っているのに俺の気持ち、
ちゃんと伝わってへんのかな。

俺は謙也さんを押さえている方と逆の手で枕元を漁る。
…そこから出てきたのはいつか使おうと思っていた簡易な手錠だった。

ガチャン。

俺はその手錠と、ベッドの角を繋ぎ謙也さんにつけた。
謙也さんは、驚いた様子で、ベッドの上で動いている。
まあ、身体の自由はほとんどないけど。

「ひか、何すんねんっ…」

「謙也さん、…もう逃がさないっすわ。誰にも渡さん」

「光…?」

「俺は謙也さんしか要らん。こうやって部屋に閉じ込めておきたいのも謙也さんだけ」

「っん…」

耳元で囁いてやれば謙也さんは耳を真っ赤にして声を出す。

「だから、ずっと俺のものだけでおって」

そういうと俺は耳の中に舌を這わす。

「ひぁっ…ぅっ、ん」

「手錠つけられて、いつもより感じとるん?ガチガチやけど、ココ」

「…うっ…っァ、ンっ、ひがぅ、ひ、かっる」

「何?」

「触って、」

「どこを?」

「俺の、ち、んっ…ひぁぅ…ッこ、」

「まあ、合格やね」

謙也さんのズボンを下ろし、自身をさらけ出す。

「うっわードロドロやわーありえへん」

「…ッぁぅんっごめんっ、」

「まあ、ええけど」

俺が少し上下に扱いてやると、謙也さんは気持ちよさそうに
声を上げて涙を流しながら、白濁を俺の顔に放った。


「ゃあっぅっ嘘、光っン、ごめっ」

「さっきから謝ってばっかりやねん、謙也さんのならええっすわ」

「光、好きやっ…っ俺も、光から離れん、だから奥っ…突いて、」

「はいはい、俺も限界なんで、いきますよ」

俺は謙也さんの出した白濁を指に絡めとり、穴を慣らす。
そして自身を取り出し、そこに擦りつけると、
謙也さんは甲高い声を上げた。

「ゃあッンっぁあああっ、ひか、早くっ…ぉ、くっ光のたくさ、んちょだ、い」

「アンタは、俺を煽るのが上手すぎやねん、」

俺も我慢できなくなり、謙也さんの中に思いっきり突っ込むと
激しく揺さぶっていく。イイ所に当たるように強弱をつけながら。

「ひいいっぁ、ンっ奥まで、きて、るう、ッんっぁあっ」

「奥が、よかったんやろ?」

俺は額から出る汗を拭いながら激しく腰を動かす。
謙也さんが引っ切り無しに喘ぎ声を上げる。
結合部からは厭らしい水音が聞こえる。


「ひかっる、ッんぁあないなっァっン、事いって、ホンマは俺も好きっァんっねん」

「分かっとる、っからもっと俺を感じてっ…っ」

俺は謙也さんを追い詰める様に、
乳首やら耳やら性感帯をいじる。

「ゃあっああっ、もうだ、めっイッちゃあ、っうっひか、るっう、ぁンっ」

「…イッて、俺もっイキそ、」

「一緒、に、俺の中にっちょうだ、い」

「ぉんっ…イくっ…」

謙也さんが、達したと同時に俺は謙也さんの中に白濁を放つ。
滅多に中に、なんて出さないのに。


「謙也、さん今から後処理、って…」

謙也さんは疲れたのか気持ちよすぎたのか分からんけど
意識を飛ばして眠っていた。

「…ぁあ、かわええ」

謙也さんの寝顔を見ると、俺も後処理はまた後で、と思って
俺自身を、謙也さんの中に入れたまま眠りについた。



(逃がさない、ずっと繋いでおいてええ?)


―――――――――

謙也は光がかっこよすぎて不安。
光は謙也が好きなのに伝わってなくて…って感じでした。

てか、謙也が、起きてからどうなるのか…(笑)
きっと光と繋がったまま+手錠で
動くに動けなくて困っているでしょう。

はい、おわり


prev next

 
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -