離れたくない *



空が明るくなり始めた午前4時

「光、」

先輩でもあり、恋人の謙也さんが昨日から泊まりに来ている。

最近部活が忙しく、全然ゆっくりする暇がなかったが、
昨日と今日、顧問の先生が突然出張になり、部活が休みになったからだ。

「謙也さん…?」

俺は、謙也さんに身体を軽く揺すられて目を覚ました。

「えっち、しよ」

昨日散々やったっちゅうのに、
謙也さんは寝返りをうちながらそう言った。

「何言うとんのですか、謙也さん、寝ぼけとる?昨日沢山したやん」

「最近忙しかった、やろ、せやから…もっと、光と一緒になりたい、ねん」

謙也さんがトロン、とした目で俺を見つめる。

「…アンタ、アホか。そんなこと言われたら我慢できひん」

「我慢しなくてええ、もっとして欲しいんや」

そんな謙也さんを見て、俺の理性は簡単に崩れ落ちた。

昨日もこんな行為をしたため、
少し慣らすだけですんなりと自身が入っていく。

「謙也さん、謙也さんッ、」

「ぁっ、はあっ…ンっ、」

「声、抑えてや?まだ親寝とるし」

「ぁんっふっう、はっ」

必死に自分の手で口を覆い声を抑えている謙也さんがとても可愛い。
少し漏れている声がすごくエロい。

「謙也、さんかわええ、」

「う、っんっ、ぁ、ひっ…、っんっ…」

こんな風に顔を真っ赤にして、快感に耐えている姿なんて
きっと、テニス部のメンバーも想像できないんやろうな。

「…っはあっ、気持ちええ、ですか?っ」

「ぉんっ、ぁ、ッうぅふっ、ひ、かる、ッは」

「気持ちええです、幸せです」

俺は謙也さんの弱いところばかり突いていく。
その度にベッドが軋み、結合部からは水音が響く。

バレないやろうか。
なんて考える余裕はない。


「はっぅん、ぁああっ、」

気持ちよすぎるのか、謙也さんが首を振って耐えている。

「嫌なんすか?ここイイ所、やろ?」

「ァっン、あか、んてっぁ、ひっ…ぃ、ぁッ」

「謙也さん、好きやで」

そう呟くと謙也さんの中が締まった。

「お、れも好きや、からあっ…ンっ、」

最奥を目がけ、激しく謙也さんを揺さぶる。

「謙也、さんイキ、そ」

「そ、ないにッ、したら、バレるっぁン、あッ、ああっ」

「バレ、たらっ結婚宣言しま、すからっ…っ」

自分で声抑えてやとか言っておきながら
こんなんなってまうなんて。
ベッドも悲鳴を上げる中、謙也さんを突き上げる。

謙也さんの口からは抑えきれなくなった甲高い声が響く。

「…ひかるっああっイく、いっあっ…ンっあああ!」

謙也さんがイッてすぐ俺も謙也さんの中に白濁を放った。
布団には白濁が飛び散っていた。


「謙也さん、無理させてもうて…すみません」

「何言うとんの、俺がしてって言うたんやから」

「…謙也さん、ホンマに好きや」

「俺もやで、離れたくない」


俺らは布団の中で抱きしめ合った。



( 離れたくない、そばにおってや )

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