卒業



※謙也たちが卒業。
 ほとんど会話です。


先輩たちは、今日、卒業する。
いつも部活でバカやってた先輩たちがいなくなる。


「謙也さんらいないなんて考えられへんわ」

俺はボソッと呟いた。

「何や財前、寂しいんか」

「んーまあ。寂しい」

「ちょお白石、財前が珍しいこと言うとるで」

「ホンマに?」

「白石部長、俺部活やっていける自信ないっすわ」

白石部長はそんな俺を黙ってみて頭をポンっと撫でた。

「俺でも出来たんや、財前にできひんはずがない。四天宝寺の天才なんやから」

そういってニコッと笑う。
でも、白石部長は完璧で。聖書とまで呼ばれてる。
俺もずっと憧れてきた。だから出来たのではないか。


「俺が、白石部長の後を継ぐ、なんて」

「財前は、俺の背中を見てきたんやろ。大丈夫」

俺は静かに涙が流れて行くのを感じた。


「どぎゃんしたと?光くんもかわいいとこあるばい」

「…財前、仕事放棄したら死なすど」

「うっさいすわ」

千歳先輩とユウジ先輩がそう言って
何だかんだ俺を心配してくれているみたいだけど、
素直になれない俺は相変わらずだった。


「できるやろ、お前なら」

そして謙也さんが笑ってそう言うから
よお分からん気持ちになって、また涙が出てくる。

本当は、行かないで欲しい。


ねえ、先輩たち、
また明日からくればええのに。


( 素直には言えんけど、先輩らおおきに。 )



――
日本史の時プリントにメモしていたネタでした!
これだけは載せたくて…(´・ω・`)
恋愛要素も裏要素もなく
単なる自己満足ですが、
読んで下さりおおきに!です(*^^*)


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