「ちょお、一回イッてください」

財前が指を2本に増やし先ほど見つけた1点を
集中的に攻め立てる。

「ぃ、ゃああ、ン、あっん、」

「謙也さん、大丈夫やから」

「ま、た変な、感じっンっ」

財前は指の動く速度を上げ、俺は達した。
俺を気遣ってくれた財前は少し長い合間をあけて言った。

「謙也、さん入れて、ええですか」


入れる。財前自身が俺の中に入る。
相当な痛みが伴う、それくらい知ってる。
俺は覚悟を決めた。

「ぉ、んっ、」

「痛いと思うねんけど…、出来る限り優しくします、」

そう言うと財前が自身にゴムを付け、宛がうとゆっくりと中へ入ってきた。
指とは違う質量に俺は悲鳴を上げた。

「ぁあ、あああっ痛ッ、ひっ、痛」

「…謙也さん…」

財前が額に汗を浮かべ俺を心配するような目で見つめる。

「だいじょ、ぶや、全部、いれ、て」

「…おん…」

ゆっくり、ゆっくり財前が入ってくる。
痛さを和らげようとするように財前が俺の自身を扱く。

「ぁっ、あ、ンっ」

「謙也さん全部、入りました」

「あぁ、財前と1つ、なん、…や、な」

「そうです、謙也さん」

財前は俺のことを考えてくれているらしく全く動かない。

「ざいぜ、動いて」

「で、も」

「ざい…ぜんにも気持ちよおなって、ほしい」

「…謙也さ、ん」

「だか、らおねが、い」

「どないしてそんな…、かわええの」

そういうと財前はゆっくり動き始めた。

「ぁ、はアっ…っん…、ざいぜ、んっ」

「けん、やさん、」

「ざ、いぜん、気持ち、ええ、よ」

「俺も…ッです、しあわ、せや」

財前はただひたすら俺に腰を打ちつけ、
俺はただ財前にしがみついて感じるだけやった。

「おれも、やで」

財前がラストスパートと言わんばかりに俺を激しく突き、
俺は財前自身を思い切り締め付ける。
2人を繋ぐ結合部からは水音が響いていた。

「イく、イッてま、う」

「ど、ぞッ、ン、俺も限界、やわ」

そして、2人同時に達し、財前は俺から自身を引き抜き
呼吸を整えた。

「ざいぜ、」

「謙也さん大丈夫ですか、」

「だいじょ、ぶや、腰ちょお痛いけど、な」

「すんません、無理させて」

「俺が、やって言うたんやし、」

「ホンマ幸せ、やわ」

その後財前が全部綺麗にしてくれて行為をする前の光景に戻った。

「そうだ、謙也さん。」

「何や、」

「これ」

財前から箱を渡された。

「開けてください」

「えっ」

そこにあったのは、K・Hと彫られたネックレスだった。

「あの、アクセサリーの店で買ったんすわ」

俺があんなに拗ねていた時、財前は俺の為にネックレスを買っていてくれたんか。

「彫るの時間かかるらしくて、謙也さん怒って焦ったけど」

「そ…ゆうことだったんか」

「指輪は、俺が働いて稼げるようになったら買いますから、待ってて下さい」

「…財前、ありがとう」

俺は嬉しさから涙があふれていた。



( ホンマ、幸せっちゅう話や )


→あとがき

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