ガタンッ、と音を立てて、謙也さんを押し倒す。
「なぁ…謙也さん」
「な…にっ…っ」
ピピピ、と携帯に電話が入る。
これは、彼女だけの着信音。
謙也さんの上に乗ったまま、俺は通話ボタンを押す。
「光くん、教室で待ってるんだけど、部活まだ、終わらない?」
「…、」
「光くん…?」
「悪いんやけど、先帰っててや?ミーティング長引いてしもて、堪忍な」
「分かったわ、なら明日は帰ろうね、じゃ、部活お疲れ様」
…ピッ、と電話が切れる音がした。
何で、彼女と帰るのを断ったか、それは自分でも分からなかった。
謙也さんも、目を大きくしながら、こちらを見つめていた。
その目からはうっすら涙が浮かんでいた。
俺は、さっき言いかけた言葉を口に出す。
「ねえ、謙也さん、2番目でも、ええですか?」
「…ッ、んっ…ぁ!はっ、あ…ッ!」
少し慣らして、謙也さんのナカに俺のちんこを突っ込むと、
謙也さんは、幸せそうに、涙を流しながら、喘いでいた。
「謙也さん、気持ち良いん…?」
「んっ、う、めっちゃ、ぁしあ、わせ…ッ」
「そうっすか…」
正直、謙也さん相手に勃起するのかな、って思ったけれど、
そんな心配もいらなくて。
謙也さんのナカは狭くて、熱かったけれどそれがまた気持ち良くて。
俺の初体験は謙也さんやった。
多分、謙也さんの初体験も俺だと思う。
初体験の相手が男でも嫌な気はしなかった。
「ひかッ、る、ぅ、俺なめっちゃ、幸せ…ッ、おおきに…な…っ」
“わがままに、付き合ってくれて”
と涙を流して言う、謙也さんの言葉に、
俺は何だか分からない気持ちになって、夢中で腰を打ちつけた。
何度も、突き上げて、良いところ擦ってやった。
「ぁんっ、!ッひ、ぁッあ…ッ!光ッ、ひ、かる…ッ!」
光、と俺の名前を何度も叫ぶ謙也さんのナカに思い切り射精して、
謙也さんも部室の床にビュクビュクと白濁を放った。
そのまま、謙也さんは意識を飛ばしていたけれど、幸せそうな表情をしていた。
「2番目、って何やねん…俺は、何を言うとるんや…」
俺には、大切な彼女がいる。
そして、もう一人、俺の横で幸せそうに眠っている、大切な先輩もいる。
彼は、2番目でも良いと言っていた。
もしも俺が、どちらかを選ばなければいけない日がくるとしたら、
きっと、
( 「 」 を、選ぶだろう )
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