君と未来を歩む | ナノ



これからもどうか




露伴は引っこしてくる前のことを全部おしえてくれた。おとうさんたちがおしごとでれいみおねえちゃんちにあずけられたこと、寝ていたらおこされて窓からにがされたこと、そのあとの、おねえちゃんの悲鳴。

実は夜におまえがないてたこと知ってたって言ったらなぐられたけど、ちょっと泣いてたのでぎゅっとした。露伴のだきしめる力がつよくてくるしい。でもそのあと、おこってわるかったとすねた声で言われてちょっとだけうれしかった。


で、おれたちは年長さんになった今でも友達でいる。ナナたちは露伴が言ってたことはよく分からなかったみたいで、(だれかは言ってること分かっちゃったかもしれないけど今の所かわりない) またみんなで遊べているのがうれしい。






「幸彦」
『なんだよ』
「もう年長さんだな」
『冬休みがおわったらすぐにしょうがくせいだぜ』
露伴はまた絵をかいている。何回か見せてもらったけど、なんだかうまくなってるきがする。ちょっときもちわるい。
おれたちをかくときも、なんだかかきおわるのが早くなってて、おまえ絵かきさんになれるなって言ったらなるって言われた。そんときもいっしょに遊んでくれるだろうか。


『小学生になってもさ、あともし絵かきになっても、あそぼうな』
「なにまた馬鹿言ってるんだ」
クレヨンとスケッチブックをおいて、露伴がおれの手をぎゅっとにぎる。





「僕たちはずっといっしょだ。たとえはなればなれになっても、ぜったいに」

『………ギャヒッ、おめーよくそんなこと言えるな!ハズカシーッ』
「なんだと!?この僕と友達なんだぞ、もっとよろこべスカタン!!」



キシベさんちの露伴くん、これからもどうかよろしくね!







                             (幼稚園編 終わり)



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