「ねえちゃん好きやで!!」 「ありがとう、私も金ちゃんのこと好きやで」 ってあれ?いつもやったら笑顔でおおきにって言うてくれるのに。 今日はなにゆえ無言? 「金ちゃん?どっか痛いんか?それともおなか空いた?」 「ちがうねん!!」 「へ?」 「あんな、ねえちゃんの好きと、ワイの好きはな、なんか違うねん!!」 「え?ちゃんと金ちゃんのこと好きやで?」 「それは白石とか謙也とかも一緒の好きやろ? ちゃうねん!ワイはな、ねえちゃんのことお嫁さんにしたいっていう意味で好きやねん!」 金ちゃんは、抱きしめるというにはあまりにも不格好な形で私に抱きついた。 「ワイはな、ねえちゃんに男として見てもらいたいんや!!」 言うや否や、私から飛び退き、キャーキャー言いながらどこかへ駆けて行ってしまった。 ……なんなんだこの心拍音は。 |