生きてたって、大切な物なんか出来る筈ないと思っていた。俺自身、思ってたかもしれないけど思いたくなかっただけか。
誰しも大切な物や人物、持ってると思う。でもそれは甘く脆い物なんだ。だって、大切な物程無くしやすいから。俺もいつかこの団体と言う塊から崩れて行くんだ、って思うと胸が苦しんだ。水分を含めば物はふやけ崩れる。楽しい事ばかりじゃないけど、今の俺みたいに楽しく過ごしてると最後が弾け飛ぶ。いつも1人で考えるけど、皆の顔を見ると切なくなった。あぁ、そんな事なら、こんな苦しい思いをするなら会わなきゃ良かった、なんて思ってしまう。まだ先の事かもしれないのに、でも人生いつ何が起こるか分からない訳で。もしかすると、今…いや明日…なんて事、考えたってキリが無いのぐらい分かってた。分かってても、いつしか俺にとって大切な「物」になってたんだ。その塊をいつまでも、死ぬまで崩したくない。そう願いたかった。ただそれだけかもしれない。
この世界に来て初めはとても辛かった、生きて行くので精一杯。自分のワガママで、「自由」なんてくだらない事求めて…そんな馬鹿な自分でも一緒に居てくれる仲間。
非現実的な、この世に「もし」なんて気の利いた事存在しないけどでも1つだけ…もしも願いが叶うなら俺はいつまでも皆と居たいんだ。それだけ…それだけで良いから

(永久に1つの塊で居たい)

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