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八幡梓乃は美少女である。
それは誰もが認める事実であり、彼女自身もそれを自覚していた。
何せ小さい頃からずっと「可愛い」と言われ続け、告白も何回もされたし…たいそうオモテになったのである。
中学に入るころには地元では知らぬ者はいないくらい、彼女の美少女っぷりは知れ渡っていた。
そして高校2年生、そろそろ大学受験又は就職といった進路を考える時期に彼女の人生を決める事件が起きたのだ。
彼女の噂を聞きつけた某事務所がスカウトに現れたのである。
最初は渋っていた彼女も、スカウトのお兄さんの話を聞いていくうちに、芸能界という業界に興味が出てきた。
それからはあれよあれよという間に話が進み、高校を卒業すると同時に地元を離れ都内のタレントスクールに入ることになった。
2014/5/16
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