骸雲 | ナノ

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- Always Tomorrow -


毎日毎日、明日が来るのが怖くて怖いて泣いていた僕はこの世界と明日が大嫌いだった。でも、恭弥くんと出会ってからはこの世界と明日が大好きになった。
この世界には愛しい恭弥くんが存在して、明日になればまた今日とは違う恭弥くんを目にすることができる。それだけで僕は胸がいっぱいになるくらい幸せで幸せで仕方なかった。


恭弥くんの僕よりひとまわりふたまわり小さな背中に後ろから抱きつくと、恭弥くんはぶつぶつ文句を良いながら僕の方へと体を回転させた。そんな恭弥くんの顔はほんのり赤く、ふてくされた顔をしているのにどこか嬉しそうな、僕のお気に入りの表情をしていた。
日に日に恭弥くんが僕に心を開いてくれてるのが実感できて、僕は明日という幸せがどれほどすごいものなのかということに驚かされた。

恭弥くんは突然僕の背中に腕をまわして、僕の胸に顔をうずめた。そして小さな声で、耳をよくすまさないと聞こえないくらいの声で、僕も好きだよ、と言った。僕は嬉しくてドキドキして心臓がバクバクと激しく動き出した。これが恭弥くんにバレていると思うと恥ずかしくて恭弥くんを強く抱きしめると、恭弥くんの背中に触れた手のひらから、恭弥くんのトクントクンという心臓の鼓動が伝わり、2人とも同じようにドキドキしているんだと思うと、心が暖かくなった。
抱きしめた時に漂う恭弥くんのにおいに満たされながら、僕は明日のことを考えた。


明日の中にも恭弥くんがいますように。
常に僕らの明日が幸せなものでありますように。



Always Tomorrow















10/4/5
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