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『……さ、入って?』
「う、うん」
ミズに促されるまま、透輝は部屋に入りまっすぐリビングを目指す。
真っ暗のリビングに足を踏み入れた瞬間、乾いた破裂音が響いた。
「………は?」
『メリークリスマース!』
「……え、ちょ、どういうこと?」
ようやく光に目が慣れた透輝が室内を見渡せば。
壁は折り紙をリングにして繋ぎ合わせられたテープで飾られていて、窓にはやはり折り紙で作られたツリーやら星やらが貼られている。
そして机には、彩り豊かな美味しそうな料理。
「……これ、は?」
『作ったの!あたしたちからのプレゼントだよ!』
『形に残るものではないのだがな』
「……嬉しいよ、ありがとう」
リジーとマリーの言葉に、照れたように透輝は頬を掻く。
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