【無口な兄が僕に初めてキスするまで】
第三話
2013/10/15 18:29
「都。そろそろ時間だ、あれはただの「独り言」だよ」
そう呟き樹は部屋に帰った。
都は自分の体を触り初めて樹の手を触り樹に抱擁され樹の温もりを感じた‥…それは包み込まれるような暖かさでいつでも飛び込みたくなるような不思議な包容力を都は樹から感じた。
(ギュッ……!)
都は自分の服を掴み先ほど抱擁された温もりを絶対に離したくないそんな思いを胸に抱きながら都は自分を強く抱きしめた、もちろん樹の温もりと共に・・・・・・・・・・・。
そう思いながら都はその場からしばらく動かなかった……。
それから数日経ったが、樹兄ぃは僕に喋りかけるようにはなったがあの誕生日の夜の告白は無かったかのようにまるで仲良しの兄弟が今までもこの家族の中にいたかのような普通の少しブラコン気質の兄にしか見えなかった。
都は、そんな樹の態度に腹が立っていた・・・・・・・・・。
「俺の誕生日は‥‥…あの日の夜に言ったお前の本音と言う独り言は全部『嘘』だったのか?」
都はそう呟きグッと両方共の手を握りしめた・・・・・・・。
そして、都は樹の部屋に殴り込みに行くと待ち構えていたかのように樹が部屋でべんきょうしていた。
(バタンッ!!)
「どうしたんだ?都?」
そう聞く樹に向かって都はいきなり殴りかかろうとしたら樹は都のストレートパンチを片手で止めた。
「都―こんなへなちょこパンチしか持ってないのかよーダメだよーでもねー人に何か聞きたいことがあるときは殴りかかるんじゃなくて話から入るのが礼儀だよ!」
そう言い都の腹部に重いフックをかますと都は重すぎるフックに気絶した。
そして、都が目を覚ますと樹兄ぃのベットに寝かされて丁寧に掛布団までかけてくれていた。
すると机の上に置いてあるメモを見つけ読んでみるとそこには樹の字でこう書かれていた。
「起きたら連絡してください。080―××××―○○○○」
「これって樹兄ぃの携帯番号?」
都は机に置いてあった紙を手に取り樹の携帯電話にかけた。
すると、樹の声が電話越しから聞こえた。
「都か?」
「うん。」
「じゃ・・・・・次はここに来てくれ」
そう言うと樹との電話は途切れた。
するとそのすぐ後に見知らぬメールアドレスからメールが届いた。
「知らないアドレス・・・・・」
だが、件名をよく見てみると樹の名前が書いていた。
「樹から?!どうしていつ僕のメアドを知ったんだよ!!」
そう驚きながら樹のメール内容を見るとそこには先程電話で言っていた指定場所が書かれていた。」
「紗々野宮神社・・・・・・あぁあそこか」
そうつぶやきながらその指定場所に携帯を片手に都は向かった。
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