会えるのなら | ナノ
05


「やあネージュ」

「セドリック!久しぶりね!」


4年生になって勉強が一層難しくなってきたので、ネージュはお昼を食べたあと勉強しに図書館へやってきていた。
さっき図書館の前で会い、一緒に勉強することになったセドリックとはネージュが2年生のときに落し物を拾ってもらったのがきっかけで仲良くなった。こうして2人で会うのは去年のテスト以来で久しぶりだったが、益々背が伸びたセドリックと目を合わせるには背の低いネージュは見上げなければいけなかった。


「夏休みは楽しかった?」

「そりゃもちろん楽しかったわ!今年は弟がホグワーツに入学することになっていたから一緒に買い物に行ったりしたの。セドリックは?」

「僕も楽しかったよ、家族でイタリアの海に行ってたくさん泳いできたんだ。それより君に弟がいたなんて驚きだよ」

「だから日に焼けているのね、どうも黒いと思ったわ! そうよ、ネビルっていう子なんだけどね。言ってなかった?」


聞いてないよ、と言うセドリックにたくさんネビルの話をした。
ドジっ子でいつも何かやらかしてしまうこと、忘れん坊だからペットのトレバーがすぐどこかへ行ってしまうこと……。

気づけばもうすぐ午後の授業が始まる時間になっていた。セドリックはとっても聞き上手だからいつもおしゃべりをしすぎてしまうのだ。
ネージュは申し訳なく思ってセドリックに謝ったが、楽しい話が聞けて嬉しかったよ、また聞かせてね、と紳士的な対応。
容姿端麗、成績優秀、おまけにクィディッチの選手。そりゃモテるわ。と1人納得しながらセドリックと別れ、次の授業に急いだ。


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