会えるのなら | ナノ
04


「大丈夫かなぁ?」

「大丈夫だろ、ネージュの弟なんだから」


あの後、効率よくトレバーを探すためハーマイオニーちゃんとネビルの2人とネージュで別行動することに。
1年生は1年生同士で組んだ方が友達も出来やすいだろうし、ハーマイオニーちゃんはしっかりしてるからネビルを任せても大丈夫だろうと思ったからだ。
ネージュは高学年の方から探していたのだがクィディッチ馬鹿のオリバーにつかまり今年のクィディッチの作戦について永遠と__ホグワーツに着いてもなお__話に付き合わされたが、大広間に着き、組み分けの儀式が始まるときにはネビルが心配でそれどころではなかった。
オリバーもわかってくれたらしくて落ち着かせようと声をかけてくれた。

オリバーの言葉は安心する。
こういうところはお兄ちゃんみたいだなぁと勝手に思ってる。


「お、1年生が入ってくるぞ」


だれかの言う通りに扉の方をむくと、まだ小ちゃくて可愛らしい1年生がマグゴナガル先生の後をついて入場してきた。
ワクワクだったり、緊張や不安で顔が強張っていたり、それぞれいろんな表情をしている。
弟のネビルはやっぱり後者で、腕に迷子だったトレバーを抱きしめている。
とりあえずトレバーは見つかったらしい。よかった。


「ネージュの弟って…」

「あのカエル持ってる男の子だよ」

「……すっごく緊張してないか?」


不安になりすぎて若干顔が青くなっているネビル。だけど組み分けを終えれば安心して元どおりになるはずだよ、とオリバーに伝えると、流石お姉ちゃん!分かってるんだな!っと頭をわしゃわしゃ撫でてきた。


「わ、髪の毛ぐしゃぐしゃになっちゃうからやめてよ〜」


と言ってはいるものの、嫌ではないし。
やっぱりオリバーはお兄ちゃんみたいと再認識した。クディッチ馬鹿でなければ間違いなくいいお兄ちゃんだろう。クィディッチ馬鹿でなければ。

いよいよ組み分けが始まり、1年生がそれぞれの療に割り振られていく。1番最初にグリフィンドールになったのはラベンダーちゃんという可愛い女の子だった。
あの頭が良いハーマイオニーちゃんも意外や意外。レイブンクローじゃなくてグリフィンドールだった。
嬉しくて声をかけたかったけどちょっと遠い席だったのでまたあとでゆっくりおめでとうを言うことにした。


「ロングボトム・ネビル」


ついにネビルの番がやってきた。
椅子に座ろうとしてこけてしまったネビルはますます顔を青くした。
組み分け帽子を被ってからもしばらく沈黙があって、ネビルはもちろんネージュも緊張して心臓が止まりそうだったので、グリフィンドール!と帽子が叫んだ瞬間には、安心して一気に力が抜けるのと同時に感極まって泣きそうになってしまい、あわてて涙を拭って拍手をした。

ネビルが安心してふにゃっと笑ったところも帽子を被ったままテーブルの方へ走ってきちゃったのもネビルらしく可愛いと思ってしまうところとか、私は結構なシスコンなのかもしれない。


「やっぱりグリフィンドールだったな」


よかったなと頭を撫でてくれたオリバーに思わず安心した私は、お兄ちゃんんんんん!と言いながら抱きついてしまった。オリバーは えええっ!?お兄ちゃん!?と驚いて固まってしまって、やっちゃったと思ったけど、それより笑われて落ち込んでるネビルに会いに行こうと席を立った。


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