▼ 不安と希望
握っているモノを口に含むと、栄治が小さな反応を見せた。先っぽから、裏側から、根元から、満遍なくしたを滑らせ舐め上げる。
そのたびに小さく身をよじる栄治がかわいくてたまらない。
「もう、むり!」
「だめ」
「名前さん、交代して」
「やだ」
「まじで、やばい、って」
「なにが」
「そのまま続けられたら、イくよ?」
「うん」
「……口に出していい?」
返事の代わりに動かすスピードを速めて栄治を煽った。
そしてすぐに白濁した液が口内に広がった。
味はないけど……おいしくはない。
ねっとりしていてジワジワとくる。
ゴックンと初めてそれを飲み込んで見たら、栄治はすごく驚いた顔をしていた。
「うえっ」
「なによ」
「まずそう……」
「自分のじゃない」
「そうだけど……、うまい?」
「……」
「……わけないよな、」
無駄口叩く余裕があるんなら、と。
元気が無くなったモノをもう一度口に含んで吸ったり甘噛みしたりといろんな方法で攻めてみる。
次第に回復し始める栄治のモノは再び大きくなった。
高校二年生なんて思春期真っ盛りで、元気過ぎるくらいだ。
ゆっくりと上に跨り、栄治のモノを自分の中へと挿入した。
「っば、」
「あっ、」
「やば、名前さんの中」
「……」
「めっちゃ締まってる、」
「……」
「っつーかすげー締め付けてくる」
嬉しそうに、息を荒げる栄治。
上下前後にゆっくりと身体を動かしてみる。
時折くっつくように栄治の上に乗ると、彼は愛おしそうに抱き締めキスを落とした。
繋がったままのキスはお互いの想いを隠すように繰り返されていた。
不安?
希望?
二人の未来に視えるものはなんだと思う?
栄治――…… prev / next