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仙道くんは激しく後ろから突き続けた。壁に手を着いたままバックで突かれた後は、膝の裏に腕を入れて持ち上げられた状態で下から上に突かれた。
何度もイっている私にお構いなく、仙道くんは荒々しく私を抱き続けた。
「名前、さん、」
「……、」
「俺が好きなのは、名前さんだよ」
「……、」
「こんな風に抱くのも、名前さんだけだから、」
「……、」
「俺だけのものでいて――」
その言葉とともに仙道くんは私の中で絶頂を迎えた。
一番奥を突かれた瞬間、大きく私の身体も仰け反った。
「好きだよ」
「……」
「かわいい」
「んっ、」
無理やり顔を振り向かせ、彼はもう一度唇を合わせた。
仙道くんがゆっくりと私の中から自分のモノを引き抜いた。
ドロッとした生温かいものがアソコから流れ出て太ももを伝っていくのを肌で感じた。
「名前さん、」
「……」
「俺、名前さんのこと逃がさないよ」
「……」
「わかった?」
仙道くんとこういう関係になって約二年。
彼が二年目にして初めて見せた新たな顔は、嫉妬に狂ったただの男としての顔だった。
結局自分のことについては触れない。
でも私にも有無は言わせない。
彼が賢いのか――
私が馬鹿なのか――
……もうわからなくなった、何もかも。
「流川にはやらない」
「……」
「もちろん他の男にも」
「……」
「名前さんは俺だけのものだ」
チクリとした痛みとともに、身体の至る所に印をつけていく仙道くん。
独占欲、嫉妬心、愛情。
彼の私に対する全ての欲が刻まれていく。
切に響く声にかける言葉が見つからない。
ただ無心で愛を注いでくれる彼を受け入れることしかできなかった。
私だけ、ってどういう意味……?
仙道くんの考えていることが……私には理解できない。 prev / next