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三輪くんの同期
「はじめまして!!ね、あなたも孤月??てか、年近いよね!周りの人、年上多くない?あ、私一ノ瀬ゆき!よかったら、このあとランク戦、付き合ってよ!」



「……そっか、復讐、かぁ…。…よっし、私それ、手伝うよ!!ようするに、2人で強くなって、近界民たっくさん殺せばいいんだよね?…な、なにその顔!!バカですいませんね!!」



「秀次!!A級昇格おめでとう!!私も早く追いつくから待っててよ!ほら、これお祝いのプレゼント的なやつ!!…なんでって、私たち、切磋琢磨してきた仲間じゃんか!なんだよー、東隊の人しか仲間だと思ってなかったの??…そ、その顔おいこら…。」



「ねー秀次、"近界民"と"トリオン兵"って、違うんだね…。近界民は、私たちと同じ、人間らしいよ。……いやだからなにって話じゃないけどさ、…なんか、いや、やっぱいーや。模擬戦しよ!!」



「えっ、近界民が潜んでる?それ、やばくない?早く殺さないと…あ、てか聞いて!!今日、トリガー忘れてトリオン兵に襲われそうになったときに……わああ目ぇ怖!!まって最後まで話聞いて!!大丈夫、ケガないから!!」



「……えっ?ネイ、バーって、この子、私のこと、助けてくれた…。…はっ?任務失敗、って、せ、成功してたら、…!!だ、ダメだよ秀次!!この子悪い子じゃないじゃん!!…近界民は、全て敵って、そんな、この子が悪いことしたわけじゃ、…秀次!!!」












「秀次、私、…近界民の子、好きになっちゃった。」
























「し、秀次!今日誕生日だよね、よかった会えて。お誕生日おめで……」


バシン!!!!

伸ばした手は弾かれる。疑惑が確信に変わった瞬間だった。秀次がもう、私を仲間だと思っていないという確信に。



「…俺に、話しかけるな。」

「………。」

「……復讐のためにボーダーに入隊した俺と、同じ状況にも関わらず興味本位だけで入隊したお前…最初からこうなることを予想しておけばよかったんだ。…お前は自分のことを薄情だと言っていたな。…俺1人との関わりを絶ったところで、なんの問題もないだろう?だから、俺に関わるな。……玉狛にでもどこにでも、行ってしまえ。」



「…あっ、ミワ先輩。」

「…チッ、」

「と…ユキ、ちゃん…?おい、ユキちゃん!!どうした。なにかあったのか?」



床にとめどなく落ちていく雫をただただ見つめる。遊真くんが私の顔を両手で上げ、目線を合わせられるが、震える声帯からは嗚咽だけが発せられる。


遊真くん越しに、去ってしまったはずの秀次と、目があった。その目は見開かれている。あ、そっか、私。



泣いたの、初めてかも。



両親が死んだときでさえ、泣けなかった薄情な私が。









「しゅう、じ。」


「………、お、まえ。」


「しゅうじ、……悲しませて、ごめんね、最後まで、力になってあげられなくて、ごめんね…っ、」


近界民を、


「好きに、なっちゃって、ごめんなさい…っ…。」









シリアス書けるようになりたい(号泣)すっごいもう、これでもかってくらい落としてからのハッピーエンドが大好きなんですけど自分が書くとただのハッピーエンドで泣いてます。ちなみにこのお話なら落ちは三輪くんですね。