憧れの空閑先輩が師匠になってくれた!(勘違い)
「く、空閑遊真先輩!!!」
「む?」
「私、一ノ瀬ゆきと申します!!!今はまだC級の攻撃手ですが、すごくすごく強くなりたいと思っています!!!どうか、私の師匠になってくださあああい!!!」
「丁重におことわりします。」
「なにとぞ!!なにとぞお願いしますうううう!!」
「うーむ……じゃあおれと模擬戦でもするか?10本勝負でポイントはいらない。おれもこなみ先輩とはいっつもそうしてるから、おれとの戦いの中で経験を積むといいよ。」
「あ、ありがとうございます!!!」
「……意外とやるじゃん。おまえ。」
「へ、ぇ…?いや、一回も勝てなかったですけど…。」
「勝ち負けの問題じゃなくて、身体の動かし方とか思考とか。……ちゃんと10本勝負の中で、何かしら考えながら動いてただろ?…それに、おれに負けて当然だなんて微塵も思ってない、いい目だったよ。」
「それは、せっかく貴重なお時間をいただいたから、空閑先輩との戦いの経験、全部自分の糧にしてやろうと思って……あの、本当にありがとうございました。それでは…」
「待てよ。……いいよ、おもしろかった。またおれと10本勝負しようぜ。」
「!!!!!……っはい!!あ、ありがとうございます!!」
「遊真先輩、遊真先輩!!!聞いてください!!」
「お、ゆきじゃん。また10本勝負か?」
「それもなんですけど!!私なんと、B級に昇格しました!!」
「おぉ…それはそれは。めでたいことだな。」
「ほんとにほんとに、全部遊真先輩のおかげです。感謝しても全然足りません。ありがとうございます…!!」
「おれは何もしてないよ。全部、ゆきががんばったおかげだろ?自分の手柄くらい、ありがたくとっとけよ。」
「そんな…!!わたし、本当に遊真先輩が師匠で、よかったです…!!」
「ん?……おれ、ゆきの師匠になった覚えはないぞ?」
「え?」
「ふむ?」
「で、でも、今まで私とたくさん勝負してくださったり、アドバイスとかごはんとかも連れてってくれたり…?あれ、私てっきり師匠なのかと……。」
「いやいや、違う違う。確かにこなみ先輩の特訓と全く同じだけど、おれはゆきの師匠になったつもりはないぞ?」
「そ、そうだったんですか……。じゃあなおさら、面倒見てくださってありがとうございました!!」
「いいよ。全部おれの好意だし。」
「……ん?」
「全部ぜーんぶ、おれがゆきのことが好きでやったことだ。あんまり気にするな。」
「……えっ?」
「……?…なんだ、知らなかったのか?」
「おれはゆきのことかわいいと思ってるし、ゆきのことが好きだ。好きなやつの手助けなんて、当然だろ?…B級昇格、おめでとう。」
年下夢主もいいよね…誰か書いてくれ…
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