ずっと前から好きでした!私と模擬戦してください! | ナノ
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第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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強くなりたい。もっと、もっと。

そう考えはじめたのは、家族のため、町の平和のためなんて大それたものじゃなくて。

ただただ、あなたの目に少しでも入りたかったから、なんて下心から生まれた思いだった。








友達となんとなくそのときの流行を追いかけるような気持ちで入ったボーダーは、やっぱりなんとなく今まで続けていた。半年経った今でもC級隊員のままだ。

本当は剣ってかっこいい!という安直な理由で攻撃手になりたかったけど、女子特有?のお揃いにしよ精神で友達と始めた狙撃手は、向いてないってほどではないけど実戦で役に立つか?ってくらい。肝心の狙撃より打ち合いの訓練で逃げ回る方がまだ上手というか、得意な気がする。当然っちゃあ当然だけど実戦が基本的に好きじゃないんだ。てゆうか興味ない?ウソ。なんでボーダーなの私。





そんな、私にとってなんてことない存在のボーダーに、私の一目惚れした相手が今日、入隊した。


「[記録、0.4秒。]」

「「「ちぢんでる!!?」」」


まって、ハチャメチャに強いんですけど。
すっごく、かっこいいんですけど。

ふ、と生まれた不敵な笑みは、初めて会ったときとも学校での様子ともかけ離れていて、これが本当の彼の姿なのかと鼓動がどんどん早くなっていく。その笑みは驚きを隠せないC級隊員に向けてなのか、訓練用のトリオン兵に向けてなのか。


まって、まって。

私も、その顔が、見たい。

……好き。


「私もあの場所に、行きたい。」


ぼそりと呟かれた言葉は、あの人には届かない。


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