俺達マブダチ! | ナノ
 



「何でお前が残されたか、分かるよなぁ?」

「ぞっ、存じ上げておりませんっ」


さっきまで向かい合ってソファーに座ってたのに王道君が座ってたポジションに移動してきて近っ!ホストと密着して近っ!
何で残されたとか知らないからっ!手違いっ、そう手違いか何かじゃないかなぁっ!?
だって本当は今からホスト担任×王道君のイケナイ☆放課後レッスン的な何かが始まるはずなのにさぁ。
何か俺の腰抱き寄せてくるんだけど何これ!?ねぇホント何これ!?
意味分かんなくて頭ん中がぐーるぐるしてたら反対の手が俺の顔に伸びてきて唇を撫でられた。
指擽ったい。
何なのもーっ!!

「お前、廉間にキスされて泣き叫んだらしいな」

「ひぃっ!おっ、思い出させないで…」

古傷えぐるなよぉぉぉっ!!
あー、また泣けてきたんだけど。
俺の古傷えぐってホスト楽しそうだなぁってあれ?今ドサッて。
何か 押し倒された 俺。
何これ!?何でホストが俺に跨がってんの!?
違う違う!!アンタ押し倒すのは王道君だからっ!!
ちょっと意味がよく分かりませぇぇぇん!
ちょっ、段々顔がっ…ぎゃぁぁぁああああああ!!


「こんの変態教師!玲央に何してだっ!」

「ふぉっ!!」

すんごい罵声に俺半泣き。
こ、この声はまさかっ…

「大河内…教師を蹴るたぁ良い度胸じゃねぇか」

「生徒襲っといて何言ってやがる!」

不良きゅぅぅん!
まさか助けてくれるなんて…まさかもう俺と不良君は心の友と書いたMABUDACHI!?
何でこうなったかもう全然分かんないけどとにかくありがとう!
これからは1番に不良君ルートに持ってくように頑張るよ!

「帰んぞ玲央っ」

「うっ、うんっ」

俺が不良君ルートを妄想してえへえへしてた間にホストが伸びてたんだけど不良君マジ喧嘩強っ!
手を引かれてホストの研究室から出たんだけど…ちょーっと気になる事が。

「あのぉ、何で俺の名前…」

不良君、何故か俺の事名前で呼んでんの。
いや、嫌だとかそんな滅相もないけど!
名字すら呼ばれた事ないのに何でかなーって。
まさかっ、不良君も王道君に影響されて名前で呼べよ的な!!
MABUDACHIだもんね!

「そっ、れは、…葎もあの関西弁も名前で呼んでるだろ。だから名字知らねぇんだよ!」

「あー、なるほど。小野寺って言います」

あちゃーっ、読み外れた!
まだマブなダチじゃなかったかー。
マブなダチになれる程喋ってないしねー。

「……俺が玲央って呼んじゃ悪ぃのかよ」

「ふぇ?や、別にいいです呼んじゃっ、呼んじゃって下さいぃぃぃっ」

だからそんなに睨まないでぇぇぇ!
そうだよねっ、小野寺って長いし呼びにくいよねっ!
小野寺でごめんちゃい!
玲央ならもっと気軽にポチ的な感じで…もうポチで良い!

「ポチと呼んで下さいっ!」

「はぁ?……変な奴」


え。
不良君が笑った。
笑っ…えっちょっ、可愛いいいいい!!
はにかみ笑い可愛いっ!!
右だけ八重歯あるぅ可愛いーっ!!
王道君見たらいつもの怖い時とのギャップにトゥクン…ぐらいなると思いますっ!!
くっそう!!何でここに王道君がいないんだぁぁ!!
何で俺がっ、てか何で俺がホストに襲われかけたんだYo!
神様っ、ちょっ神様ぁぁぁあああ!!
ミスが多いドジッ子な神様ぁぁあ!!
次こそはっ、ホスト×王道君を!!
もしくは不良君×王道君をぉぉぉおっ!!


「あのよ、俺も名前で良いから」

「ん?うんっ、鋭飛君っ」

「!!」


大河内も長いしね。おおこふぁっ!て感じで噛んじゃいそうだし。
教室帰ったら何故か関西君に威嚇されちゃったけどアレだよね。ヤキモチですよね。
やっぱ関西君×不良君フラグもビンビンだ!!
まさか神様は不良君イチオシ中!?
うっはー!楽しくなってきたぞぉっ!
神様オッケイ任せて!
次こそは不良君絡み展開頑張りまーす!





2011/07/28
ホスト展開からの不良君オチ。
不良君は王道君だけが帰ってきたのを見て一目散に襲撃しに行きました。
関西君が威嚇したのは勿論玲央と一緒に居た不良君です。


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