×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -



空に消えたキミ

 



『アメ、いる??』




それがキミとの
初めての出会い





いつもの場所で
いつものように
時間潰しに眠る

あの日のキミに
会いたくて・・・・


空を眺めていた
あの時のキミは
とても悲しそう
な顔をしていた

そんなキミがね
とても愛しくて
知らずのうちに
好きになってた




『あ、先客発見・・・・』




そう言いつつも興味なさそうに芥川の側を通り過ぎる少女。

声に反応したのか彼はユラユラ〜と上半身を起こす。

目を擦りながら声がした方を見ると目を輝かせる。




「また会えたね!!」

『そーだね・・・』




元気のいい彼とは正反対にどこか面倒臭そうな少女。

でも彼と話すのはそれほど嫌ではなかった。


少女はゆっくりと空を見上げると次に彼を見る。

そして持っていた鞄の中からお菓子を出す。




『ムースポッキ、いる??
好きなんでしょ??』

「俺の好きな物知ってるの??」


『・・・・見てたから』

「え??」

『いつも美味しそうに食べてるの』




何だか嬉しくなった彼は照れながら
差し出されたそれを手に取り口へ運ぶ。




「美味しいね」

『うん・・・・・』




また、少女は空を見上げる。

彼が笑顔で話す度に少女は何故か悲しそうに空を見る。




「ねぇ、どうして悲しそうに空を見てるの??」

『逆だよ』

「逆??」


『そう、逆
空を見てると悲しくなるの』




どうして??と言うように首を傾げる彼。

少女は悩む彼を見てクスクスと笑う。



次→


[back]
[top]