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告白

 



今、私は恋をしている

でもこの恋は叶わない

貴方はこんなにも近くに居るのに

ずっと遠い存在


今までそう思ってた





校内で知らない人はいないくらい有名なテニス部

その中の鳳君と私は同じクラス
しかも席は隣で私が恋をした人だ


休み時間になれば女の子達が群がってくる

でも私は女の子達に加わることはなかった

否、加われなかった


だって私にそんな勇気ある訳ないもの

少しくらいなら鳳君と話したことはあるけど・・・・



そしてチャイムが鳴れば群がる女の子達は居なくなる(当たり前だけど)

すると隣からは深い溜め息

彼の方を見れば目が合い
疲れたとでも言うように苦笑いしていた

私も釣られてクスクスと笑う


このちょっとしたやり取りだけで
胸がドキドキして苦しくなる

話したいけど話せないというもどかしさ

自分がもっと積極的だったら・・・

なんて思っても性格なんてそう直ぐに変えられる訳ない

ま、別に変えようとは思わないけど



授業、休み、を何回か繰り返せば放課後


教室には誰も居なくなり静かになる

そんな教室で私は窓の外に見えるテニスコートを眺める

これが私の日課


女の子達の集団に混じりキャーキャー騒ぐような柄じゃないし

ましてやあんな所に入れば
もみくちゃになるのがオチだ


だから静かで誰にも邪魔されずに
彼を眺めていられるこの場所は私の特等席



彼を眺めている内に私はいつの間にか眠りについていた


誰かに名前を呼ばれるまで気付かなかった

夕暮れ近くまで眠っていたことに・・・・



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