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一つの我が儘

 




変態で

似非関西人で

伊達眼鏡の彼(笑

構ってくれない彼に嫉妬していた私は

ポーカーフェイスの彼が焦るところを見たくて

悪戯をした





『ねぇ、侑士』

「なんや??」


『私達、別れない??』

「いきなり何言うてんねん」




突然の彼女の発言に驚くも平然とした表情でもう一度聞きなおす。

返ってきた返事はさっき聞いたことと同じ。


少々機嫌を損ねた彼の声は低くなりどすの利いた声になる。

それはいつもの事。

不機嫌になると強引になるところも、もう慣れた彼女。


不機嫌になったって何一つ表情なんて変えない。

まるで自分を作っているようで・・・・。


別れるなんて嘘なのに・・・・


そう思う彼女の気持ちに偽りはなく
ただ自分の気持ちに気付いてほしいだけだった。

それとは裏腹に彼の返事は"Yes"と返ってきた。

彼女は固まったようにその場に立ち尽くしていた。




「何泣いてるん」

『べ、別に泣いてなんか・・・・』




頬に触れると濡れていることに気付き慌てて拭う。




「自分から言い出しといて何で泣くん??」




言いながら迫ってくる彼はいつもとは違って恐怖を感じた。

彼に手を掴まれた瞬間、反射的に掴まれた手を払った。


すると、彼の眉間に皺がより触れられることを拒む
彼女の手を掴むと無理やり壁へと押しつける。




『いやっ!!放して!!』

「別れたいん??別れたないん??
どっちかハッキリしーや」




この時、彼を直視することが出来なかった

怒っているのは分かったけど
いつも以上に怖いと感じたから




『侑士は別れたいって言ったら簡単に別れるんだ
私達の関係って紙みたいに薄っぺらい関係だったんだ』


「何、言うてんねん」

『だってそうじゃない!!
いつもテニス、テニスて言って・・・・構ってくれないじゃない




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