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それぞれの想い

 




貴方をこんなにも想ってるのに

この想いが本当に届いているか不安だった

けれど・・・・・





『ん〜・・・・』

「何唸ってるん??」

『侑士、聞いてよぉ〜』




同じクラスの忍足侑士。

テニス部で有名になっているらしいが、私には関係ないこと。

だって、昔からの知り合いだから。

所謂、幼馴染というやつだ。


そして、私の彼氏も侑士と同じテニス部。




『アイツ、他の子とキスしてた』

「告白されよるとこ、覗き見したんか??」

『人聞きの悪いこと言わないでよ
たまたま、目撃しただけ』

「どうせ、あいつ本人の意思とちゃうんやろ??」

『そうかもしれないけど・・・・
でもっ、アイツ、私が見てるの知ってたのに・・・・』


拒まなかったんだよ??




苛つきとショックからか、今朝から元気のなかった彼女。

何があったのか聞けば、いつもの愚痴。

でも、いつもと落ち込み具合が違い、本気で悩む彼女。




「そんなに、悩むんやったら」


俺と付き合わん??


『え・・・・??』




半分くらいは本気で言ってみるものの、爆笑されてしまう。




『アハハッ、冗談はやめてよ』(笑

「笑わんでもえぇやん(汗
傷つくわ〜」

『ゴメン、ゴメン』


「で、悠那はどないしたいん??」

『どうしたいも何も、最近、口聞いてくれないもん』




頬を膨らませ拗ねたように言う。

それを聞いて、なんとなく想像がつく。


俺との会話のやり取りが、原因だと。

それに、今はアイツ呼ばわりしているが、
本人の前だと、名字に君付けで呼んでいるらしい。

彼女言わく、名前で呼んだら一巻の終わり、だそうだ。

本人にも、強制してみれば?と聞いたことがあるが、
頑なに断られたと言っていた。




「まぁ、頑張りや」

『ん、ありがと』




そう言って、私の頭を優しく撫でてくれる。

その優しさは、私にとっては辛かった。




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