捕まる彼女達
目を覚ますと
そこは
知らない場所だった
○諦め●
「・・ハアッ・・・・ハアッ・・・」
息を切らすのはスペードのピアスを着けた女の子。
逃げると言うよりは隠れ場所を探して走る。
数分前に羊みたいな彼に見つかり
必死に逃げている。
だが、体力にも限界があり
見つかりにくい場所へと身を隠すのだった。
「あっれ〜??
何処行ったんだろ・・・??」
キョロキョロと周りを見渡す。
黎「(早く行けっての!!)」
心の中で叫ぶ彼女。
彼女の心の声が届いたのだろうか
その場を離れて行く彼。
でもまだ警戒したままで
数十メートル離れたのを確認してやっと気を抜く。
そして息が整うと壁に凭れて座り込み
あっという間に眠りについてしまう。
誰かが近付いているなんて知らずに。
一方、クローバのピアスを着けている女の子はというと
蝶花「ハァー・・・・・」
一息ついているところ。
やっとの事であの2人を振り切り
ただ今、休憩中です。
そして
蝶花「ここ、何処??」
迷子になりました。
蝶花「・・・・・どうしよ」(汗
辺りに人気はほとんど無く静かな所。
そんな場所の隅の方に蹲る彼女。
蝶花「黎・・・何処??・・・・」
そう呟くとこちらもまた、目を閉じる。
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