彼等のやり取りなんて知りもせず、
今日は朝練が無いのでゆっくりと学校へ向かっていた。


途中で青学の生徒に出会うと


あの人誰??
カッコイイVv
転校生かな?
うちのクラスに来ないかなぁ〜


と、暁にとっては面白い冗談が聞こえてきていた。


だから
"昨日転校して来た人だっつーの"
なーんて小声で言ったり。



"カッコイイ"と言うのは男装しているから。

学校に着くと上履は無いだろうと思い、素足のまま教室に向かう。


案の定、廊下で待ち伏せしていたテニス部員。

こうなることが分かっていて素に戻したともいえる。


思った通り、紅髪で男装している奴が暁だなんて誰も気づきもしない。

だからそのまま素通り。

暁達の教室は他の教室より少し離れているため若干目立ちはするものの、
彼女のオーラに見惚れてか、それも気に留める者はいなかった。


教室に入るなり、昨日とは違う雰囲気で挨拶をする。




暁「ちわーっス!!」

「「誰っ!!?」」

暁「アハハッ、期待通りの反応」(笑

越「遅いっスよ、暁」




今日もこの教室にやってきていた越前は、いつもより遅い到着のため拗ねていた。

玲雫の恰好でくると思っていたので心配していたのだ。

それよりも越前の出した名前に、クラスメートは驚きのあまり声を教室一杯に響かせていた。

彼等の反応が面白く爆笑する暁だった。




暁「あ〜、面白ぇ〜」(笑泣

「笑い過ぎ。」(汗


「本当に本っっ当に暁なの??」

暁「おう!!これが俺の素。昨日のはちょっとした演技だ。」




暁の一言で


何だよ〜
気ぃー抜けたじゃん↓↓


と次から次へと安堵したように口にする。



 
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