―--205号室




コンコン


丸「はーい」




返事を返すと部屋の扉が開く。

彼の前には不安そうな顔をした暁の姿があった。




暁「雅治、居る??」

真「暁か、あいつなら藤胎と屋上へ行ったぞ」


暁「屋上・・・・??」

丸「なんか話あるとか言ってたぜぃ
俺等、止めたんだけど・・・・・」

暁「じゃぁ俺、屋上行ってくるわ」


真「仁王の事だ、心配するな」

暁「あぁ、あんがと」




また後で、と言うと屋上へと急いだ。

この時彼女は、屋上に近付けば近付くほど不安が募っていった。


屋上の入口前、手を掛けると荒々しく扉を開ける暁。

フェンスの近くに仁王の背中に抱き付く藤胎と
何を言われたのか分からないが険しい表情の彼が居た。




仁「放しんしゃい」

藤「お願い!!」


暁「何やってんの??」


「「!!?」」




暁の声に驚き仁王から手を放す藤胎。

彼女を見ると彼からは見えないように
何か企んだ笑みを浮かべていた。




藤「信じて!!
仲村さんが風蘭の人に抱き締められてるところ、私見たの!!」


暁「(さっきの見られてた??)・・・・・」(汗

仁「いつもの事じゃ」

藤「え・・・・・・」


仁「それに暁は俺以外に気持ちが揺らぐ事はなか」

暁「何それ、自惚れてるの??」(笑

仁「フッ、お前さんを信じとるんじゃよ」

暁「嬉しい事言うじゃん」


藤「でも・・・・でもっ!!」

仁「しつこいんじゃよ」



 
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