休憩は多少あったものの朝から練習続きで汗だくの彼等。

それを見兼ねてか試合中という事もあり
休んでいる彼等にタオルを渡し始める恵苺。

彼女の気遣いと笑顔で疲れなんて吹っ飛んだ
とでも言いたげな藤胎派の彼等は元気な声で御礼を言う。


それに応えるように満面の笑みをもう一度向る。

次の瞬間、その表情は歪み持っていたタオルを落としてしまう。




樹「大丈夫なのね!?」

藤「あっ!!ご、ごめんなさい!!」

菊「謝らなくてもいいよ」

桃「アイツ、また恵苺に仕事押し付けやがって・・・・・」


木「それより恵苺、顔色悪いね」

藤「そ、そう??」

手「少し休んでいろ」

藤「じゃぁ、部屋で休んでるね」

手「あぁ、そうするといい」




バラバラになったタオルを畳み直し
手塚に渡すとコートを離れ部屋へ戻る。




藤「うそ、よ
だってまだ2日目じゃない」




暁の感じていた視線はやはり彼女のモノ。

事実を認めたくないのか動揺する藤胎。




藤「どうして??
私は守られてるだけなのに・・・・
何であの女は大切にされるのよっ!?」




この2日間、暁をじっくり観察していた藤胎。




藤「キスなんてされた事ない・・・・」




暁に対する彼等の態度は
まるで割物を割らないよう彼女扱っている。

藤胎は守られているけれど扱いは全く違っていた。

それが気に食わないのだ。




藤「作戦変更よ
やっぱり私のモノにしなきゃ気が済まないわ

まぁ、彼には犠牲になって貰わないとね」




彼女の大切なモノを壊そうと考えていのを改め新しい作戦を練る藤胎。



小悪魔のように笑う少女はまだ何も気付いておらず
もう一人は夢という記憶によって感付き始めていた。



 
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