誇「あいつ等も行ったし、仁王との話の続きでも聞こうか」

暁「(ギクッ)な、何のことだよ」(汗

誇「とぼけんな」


暁「・・・・・・」

誇「あいつに隠し事してるぐらいだ
俺達にも話してないことなんだろ??」


暁「・・・・誇鶴にはかなわないな」




軽く溜め息を吐きながら言う暁。

仁王との会話をしっかり聞いていた誇鶴。

こういう事に関しては結構勘がいい方の彼。


だが彼女は確信している訳じゃないため曖昧に話しをする。




暁「最近、よく変な夢を見る」

誇「夢??」


暁「そう、小さい頃の記憶のようなもの
俺には覚えのない内容だけどな」


誇「・・・・・・・」


暁「前に言ったよな?
俺、小さい頃の記憶は無いって」

誇「あぁ、それと夢が関係してるって言いたいのか??」




コクンと頷くとまた話を続ける。




暁「それで、誇鶴に頼みたいことがある」

誇「頼みって何??」



暁「藤胎のこと、もっと詳しく調べて欲しい」

誇「え・・・・」


暁「お前が調べてくれた情報は凄い助かった
でも、もっとアイツの過去が知りたいんだ」


誇「藤胎に何か関係あんのか??」


暁「それは・・・・・まだ何とも言えない」




真直ぐ誇鶴を見て話していた暁。

でも彼に尋ねられてどう答えていいのか
分からなくなった彼女は俯いてしまう。




誇「ま、暁の頼みだ
断る訳にはいかないな」




彼もまた彼女の頭を無造作に撫でる。

するとポケットから携帯を出すと誰かに連絡する。

ここには2人だけしか居ないが念の為かひっそり声で話す。

要件を話し終えるとピッと音を立てて電話を切る。




誇「これで明日には資料、届くから」

暁「・・・・手際よすぎじゃない??」(汗


誇「慣れだよ、慣れ
何かあったら俺等にも頼れよな」




"じゃ"と言って彼も3人を追うようにコートへ戻った。



彼等が思っていることは皆同じでこんなにも大切にされているんだと改めて思う暁だった。



 
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