練習中―--




藤「あんたさぁ、ちょっと調子に乗りすぎじゃない??」

暁「ん、何が??」


藤「そーゆー態度が気に入らないって言ってるのぉ
意味分かってるぅ??」




練習始まってまだ数時間も経っていないのにこの有様。

今は裏でドリンク作りの真っ最中。

もちろん藤胎はそれを見ているだけ。




藤「みんなの前で媚びるのは止めてくれるぅ??」

暁「(小さい文字入れんの止めてくれるぅ)なんつって」(笑



藤胎には聞こえないように小声で言う。

が、藤胎は暁の口が弧を描いていたのを見逃さなかった。




藤「何笑ってんのよ!!
どうしてアンタばっかり気に入られるのよ!!」




本当なら今頃、藤胎は上機嫌のはずなのだが
そう計画通りにはいかなかった。

氷帝、立海、風蘭とは赤の他人という設定で
藤胎を気に入るようにと言っていた。

でも、彼等は藤胎の余りのブリッ子さに絶えれず計画を断念し初対面らしく暁に声をかけていた。

あくまでも知り合いということを避けて・・・・。


彼等が暁と仲良くしているのが気に食わず
藤胎は今こうして暁に当たっている。


椅子に座っていた藤胎が立ち上がると
暁の近くにあるドリンクを手に取る。

すると藤胎は豪快に自分の頭からそれをかけ
"キャー!!"と言う甲高い声を出す。

彼女の声に釣られたかのように足音が聞えてくる。

近くまで来ていたのか到着するまでそう時間はかからなかった。




「「恵苺!?」」


天「大丈夫か??」

「・・・ヒクッ・・・・私・・・手伝おうとしたら・・・ヒクッ・・邪魔だって」


暁「(もう名前呼びなんだ)」




駆け付けて来たのは六角の2人。

持っていたタオルで濡れた彼女の頭を拭く。

そんな中、暁は違うことを考えていた。




葵「酷いんじゃないですか!?」


暁「俺は何もしてないけど」

藤「邪魔だって言ってドリンクかけたじゃない!!」




それを聞いて暁を睨み付けるも
黙々とドリンクを作り相手にしていない。



 
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