--―203号室




今、この部屋の空気はどんよりしていた。




佐「・・・・・・・」


昴「伝えるのが遅くなってすみません」

彪「お前のこと忘れてた俺等が悪いんだけどな」

魁「あははは・・・・」(汗




佐伯も彼等と幼馴染みでこうして顔を合わせるのは7年振り。

連絡も取っていなかったので忘れていても仕方がない。

そしてこれまでの現状を話していた。




佐「それじゃ、さっきの赤髪の子は・・・・」




言いかけて彼等の部屋のドアがノックも無しに急に開く。

そこには暁の姿があった。

彪が"ノックぐらいしろよ"と言うと
先程言われたことをそっくりそのまま返した。




暁「久し振り、さっきは悪かったな」

佐「話は聞いたよ
何か出来る事があるなら言って」


暁「・・・・お前は首突っ込むな」

佐「どうして!?」


暁「サエもサエの仲間も傷つけたくない
お前が居るって早く気付いてたらこの合宿、誘わなかったんだ」

佐「俺だけ仲間外れにされるよりマシだよ
それにもうみんなは君を敵視しているんだ」


「今更引き下がれねぇーよ」


「「!!?」」

佐「バネさん!?」




いつの間にか部屋に入っていた黒羽。

突然だったこともあってか身構える魁、聖、睦月に睨む誇鶴、彪。




黒「そう睨むなって」

佐「どうしてここに??」


黒「話、全部聞いたからな」

「「!!?」」

佐「盗み聞きしてたの??」(汗

黒「悪いな」


暁「俺が来た時居なかったじゃん!?」

黒「ここ、俺達の部屋の真ん前だぜ」(笑




203号室と213号室は向かい合う形になっていた。

暁が部屋に近付いてきた時
彼は自分の部屋に戻っていたというわけだ。



 
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