仁「もしかしてこの中に居るんか??」
柳生「えぇ、そうです」
祐季「っ!?」
柳生の一言で祐季の表情が一瞬にして険しくなる。
柳生「今、丸井君が鍵を取りに行っているところです」
祐季「ンなの待ってられねぇ!!」
切「ちょっ、祐季何するつもりだよ」(汗
祐季「蹴破るんだよ!!」
鍵を待っている余裕もなく彼等を押し退け扉を蹴破ろうとする。
でも、切原や真田に止められる。
真「一体どうしたんだ」
祐季「何でもいいっ!!・・・・・・早く、しないと・・・・」
蹴破ろうとした勢いはそがれ、その場に脱力したように座り込む祐季。
彼女を押さえていた手は離れ、彼等もどうしていいのか分からず狼狽えていた。
1人の人物を除いて・・・・。
仁「おい、柳!?」
バゴッ
柳「これでいいのか??」
大きな音と同時に古びた扉はへこみ、その衝撃で鍵も壊れたのか開くようになっていた。
祐季の必死さが伝わったのか、彼女のしようとしていたことを柳がやってのける。
すると、祐季はホッとしたような表情をしていた。
扉が開くようになると、閉じ込められていた妃奈鹿が飛び出てくる。
そして近くに居た柳に駆け寄るとしがみつき顔を隠した。
柳「妃奈鹿・・・・・??」
「「・・・・・・・・」」
丸「おーい、鍵持ってき・・・・・って今どういう状況??」(汗
丸井が帰ってきた時にはすでに妃奈鹿は外に居た。
何がなんだかわからずに取り敢えず様子を見る。
事情を知っている祐季は兎も角、柳は妃奈鹿の異変に気付いていた。
彼の目の前で体を震わせ声を殺し泣いているのだから・・・・。
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