丸「おーい、妃奈鹿〜」
ジャ「先帰ったんじゃ・・・・」
柳「ならば、一言声を掛けるだろう」
そうだよな、とジャッカルがまた答える。
柳生「迷子という訳でもなさそうですし・・・・」
幸「一通り探してみるしかなさそうだね」
彼女の名前を呼びながら大まかに探していく彼等。
その頃、祐季達も焦る様子もなく一部屋ごと探して行く。
真「いつ、居なくなったんだ??」
祐季「さぁーね」
切「先に帰ったんじゃねーの??」
祐季「それは無い」
切「何で??」
ベンチに荷物が置いてあったこと、声もかけず勝手に帰るような奴ではないことを言う祐季。
仁「携帯には掛けてみたんか??」
祐季「やってんだけど繋がんねぇー」
先程から何度か妃奈鹿の携帯に電話を掛けているが一向につながる気配がない。
一応メールも送ったが返事は返って来ないまま。
連絡が取れないとなると、どこから探せばいいか見当もつかずにいた。
すると、何かを思い出したかのように彼等が最近の出来事を話し始める。
真「何かあったのでは??」
祐季「何かって・・・・??」
切「そう言えば、ここ最近
生徒が閉じ込められたって話聞いたっスよ」
祐季「はぁ!?」
仁「それも全員が女子生徒だったって話じゃよ」
祐季「・・・・・・」
真「顔色が悪いぞ」
祐季「大丈夫・・・・・それより早く妃奈鹿を探さないと」
彼等の話が本当とは限らないものの先ほどよりも隈なく探し始める。
妃奈鹿の名前を呼んでもやっぱり返事は無く携帯を鳴らしても彼女の携帯の音は聞こえなかった。
そして、丸井達の方はというと切原達と同じ話の話をしていた。
可能性はあると考えた彼等も普段使われないような場所も探しだす。
丸「ん??なんか鳴ってねぇ??」
柳生「音楽、ですかね??」
幸「誰かの携帯が鳴ってるんじゃない??」
音のする方へ掛け寄ってみれば見た事のある携帯が落ちていた。
柳「これは確か妃奈鹿の・・・・・」
ジャ「って事は、近くに妃奈鹿が」
丸「妃奈鹿ーっ!!」
ダンッ
妃奈鹿の名前を呼ぶと小さな音が聞こえた。
柳「妃奈鹿・・・・・??」
ダンッダンッ
丸「やっぱり近くから聞こえるぜ」
彼女の名前を呼べば返事の代わ何かを叩くような音が聞こえる。
その音は段々と激しくなった。
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