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妃奈鹿「いつまで居る気??」


祐季「あ・・・・ごめん」




あれからどこへ行く事もなくただその場に居尽くしていた。

なかなかこの場所から動こうとしない
祐季を急かすように声をかけた。




妃奈鹿「そろそろ、帰りましょ??」

祐季「そう、だな・・・・・」




最後にもう一度"丹栄"と刻まれた墓石を見るとその場を離れた2人。


今から帰ればまだ部活に間に合うが
今更行く気にもならずその辺をブラブラと歩く。




祐季「なぁ」

妃奈鹿「ん??」


祐季「俺等、・・・・いつまでこの世界に居るんだろうな」




唐突の質問にすぐに答えが出ず、考え込む妃奈鹿。

わずかな時間の沈黙後に、また口を開く祐季。




祐季「いつかは、戻るんだろうか・・・・」

妃奈鹿「そうね」



「どこへ戻るのだ??」




突然、聞き覚えのある声が後ろから聞こえ身構える2人。




祐季「な、何で柳達が居るんだよ!?」

「お、祐季じゃないっスか」

「久しぶりだな!!」




声のした方へ振り向けば立海の柳、切原、丸井の3人が居た。

今から部活なのかテニスバックバッグを背負っていた。

恐る恐る尋ねてみる妃奈鹿。




妃奈鹿「部活は??」

柳「練習は昼からだ」




柳の答えに嫌な予感しかせず、少しずつ後退りする祐季。




妃奈鹿「でも、お昼まで結構時間あるわよ??」

切「今から俺の練習に付き合ってもらうんスよ」


祐季「へぇ〜、じゃあ頑張って」




自分は関係ないというようにその場から走り逃げようとしたが、切原に腕を掴まれ逃げられずにいた。




切「祐季も俺の練習に付き合って下さいよ」

祐季「え!?ちょっ、待て!!」

丸「いーから、いーから」


妃奈鹿「・・・・・はぁ〜」




祐季の嫌な予感は的中し、立海のテニスコートまで強制連行されるハメに。

結局、いつ来ても彼等に会ってしまい、複雑な思いでいた。

妃奈鹿も仕方なく彼等についていく。


数分もすれば目的地に着くと早速準備を始める。




祐季「何で俺まで」

柳「すまないな」


祐季「昼までには帰るからな!!」




そう言いつつも、切原から長ズボンのジャージを借り履き替えていた。

※ちゃんと誰もいない部室で着替えました



 
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