その沈黙を破って、詰まりながらも声を出す向日。



向「だ、大丈夫なのか??」(汗


妃奈鹿「多分、一時的なものだから大丈夫よ」




彼女の言葉に少しホッとする彼等。


静穏はというと逃げようとしていた為、
ガッツリ祐季に腕を掴まれ振りほどけないでいた。

目が見えず落ち着かないのか、誰彼構わず拒む。


静穏の態度にイラついたのか、祐季自身へと抱き寄せ耳元に囁く。




祐季「大丈夫だから、少しは落ち着け」

静穏「・・・・ゴメン」(汗


忍「・・・・・」




その様子を忍足は少し不機嫌そうに見ていた。




舞弥「まだ練習中よ
ほら、みんな体動かして」




中断された練習を再開するよう促す。

まだ、視力が回復しない静穏。



妃奈鹿「で、いつから見えてないの??」


静穏「えっと〜・・・・」

祐季「挑発されたときだろ??」

静穏「そうそう!!右目狙われたとき!!」




何故かテンションを上げて答える。

呆れながらため息を吐き、"心配したんだからね"と
態度とは裏腹に眉を寄せ悲しげな表情を見せた。


不安にさせまいと明るく振舞ったつもりだったが
逆効果みたいで反省し素直に謝る静穏。




祐季「あと、何であんな風にあいつ等に当たった」

静穏「そ、それは・・・・」




言い淀む静穏は手探りで祐季の手を探し握り締める。





妃奈鹿「どうせ、昔のことでも思い出したんでしょ??」

静穏「ゔっ・・・・・」(汗

祐季「ハハッ、図星かよ」(笑

静穏「わ、笑うなよ!!」


祐季「そう怒んなって
ほら、少し休むぞ」




静穏を強引に負ぶってベンチの方へ連れて行く。


2人の様子が気になるのか練習に集中できていない忍足。

それを察した妃奈鹿は彼に声を掛ける。



 
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