祐季「いつまでこんなプレーする気だ??」

静穏「別に、いたって普通だろ??」

祐季「だったらもっとフェアなプレーしろよ」




そう言いながらネットを越え静穏に近付く。

でも彼女は祐季の言葉に首を傾げ答えを返す。




静穏「どうして??真面目にやったよ??」

向「狙って打ってたじゃんかよ!!」



静穏「・・・・先にやったのはあっちだろ??」


宍「だからってやり返さなくてもいいだろ??」


静穏「・・・・・・ぃ」




いつの間にか宍戸達も静穏の近くに寄っていた。

そこで言い合っていると・・・・




静穏「煩いな、黙れよ」

「「!!?」」




聞いたことのない低い声で言葉を発する。

それに彼等は驚き、沈黙が流れる。


静穏に近づこうとするも、後退りし触れられることを拒む。




忍「静穏・・・・・」


静穏「・・・・何がそんなに悪いわけ??」

「「・・・・・・・」」


静穏「結果が全てなんだろ??」




"結果が全てなんだよ"

"実力がないからケガするんだぜ(笑"

"これに懲りたら出しゃばんなよ"





頭に過った言葉が、自分の口から出ていく

別にこんなことがしかったワケじゃないのに




祐季「静穏、聞こえてんのか??」

静穏「・・・・え??」




ボーっとしていると、体を揺さぶられ我に戻るも、
目の前の祐季と目線が合うことはなかった。

異変に気付いた祐季は強い口調で静穏の名を呼び、
肩を鷲掴みながらもう一度体を揺らす。




祐季「静穏、お前どうしたんだよ」

静穏「っ!?ちょっ、痛いから放して」

祐季「だったら俺の目見て言えよ」




2人のやり取りに、"?"を浮かべる彼等。

祐季の焦りように、妃奈鹿と舞弥も近くへやってくると、"どうしたの??"と尋ねた。




祐季「跡部、さっきのスマッシュこいつに当てただろ??」

跡「掠めただけだ」




跡部に対して決めつけ口調で言うと、言い直してくる。

彼女達は彼の言葉に驚き、口を揃えてサイテー呼ばわりする。

祐季は横目で冷たい視線を送っていた。




祐季「跡部の所為だからな」

跡「何がだ??」




彼女達の態度に冷や汗を掻く。

意味が分からないとでもいうように祐季に問うていた。




祐季「今、こいつの目見えてないから」


「「え・・・・・」」


忍「もしかして、・・・・・視力が失われたって言いたいん??」(汗




忍足の発言に頷くと、彼等は表情を歪めた。

驚きのあまり誰しもが言葉を飲み込み、暫く沈黙が流れる。



 
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