宍「あの球・・・・・」
忍「あぁ、切原のナックルサーブみたいやな」
向「あいつ、そんなもん打てんのかよ」(汗
「あれは違う」
「「祐季!!?」」
背後から急に声がしたため驚く彼等。
振り返ればそこには少し体調が回復した祐季の姿があり
彼女も彼等に加わり試合を観戦する。
向「違うって??」
祐季「今のはイレギュラーしただけだ
つっても、狙ってるには変わりないけどな」
忍「呑気に言うてる場合なん」(汗
向「止めなくていいのかよ!?」
祐季「何で止めんの??あいつが悪いんだぜ」
向「何で跡部が悪いんだよ??」
意味が分からないとでも言うように
少し強い口調でそう問い掛ける向日。
でも祐季はなかなか答えず沈黙の時間が流れる。
向「聞いてんのか??」
祐季「・・・・・挑発なんかすっから」
「「え・・・・??」」
宍「ちょっ、おい!!」
そう祐季は言いながら宍戸が止めているにも関わらず
まだラリーの続いているコートへ何も持たず入って行く。
そして向かって来たボールを素手でキャッチする。
跡「おい、試合中だぞ」
祐季「1ポイント取れば終わりじゃなかったのかよ」(笑
跡「うるせぇ」
まるでさっきの彼と彼女の立場が逆になったように
彼は汗だくになり彼女は涼しい顔をして話す。
跡「いつまでコートに居る気だ」
祐季「お前は黙ってろ」
跡「・・・・・チッ」
静穏を見ながら真剣な表情で言う祐季。
そんな彼女を見て跡部はどうすることも出来ずにいた。
[148/189]