祐季「何ボケっとしてんだ??さっさと着替えろよ」




あぁ、と気の無い返事をする。

チラチラと舞弥を見ながら着替えを済ませると彼女のことが気になりながらも部室を出て行く。

静穏も着替えたらしくジャージになっていた。




舞弥「パパ、ママ、置いて行かないで・・・・」

「「・・・・・・」」

舞弥「どう、して・・・・私だけ・・・・・」




祐季の裾を握る力が強まる。

寝言でもそれが本音に聞えた祐季は唇を噛み締めた。




静穏「祐季、血出てるぞ」

祐季「おぅ」


静穏「何が"おぅ"だよ
そんな顔してるとあいつ等が心配する」


祐季「・・・・・分ったから先行ってて」




了承した静穏は彼等が待っているであろうコートへ向った。


祐季は舞弥に握られた手を外すと、着替えるわけでも無くそのまま部室から出る。


コートへ行けばもう練習が始まっていた。




向「あ、祐季!?お前制服のままじゃん」

祐季「俺はサボる」




1番に祐季に気付いた向日は直ぐに駆け寄って行く。

舞弥のことが心配なのだろう。

祐季は伸びをしながら言う。

すると次々に彼女に気付き話しかけて来る。




宍「祐季何で着替えてないんだ」

祐季「俺、もう帰るわ」

忍「サボるんか??」


祐季「用事思い出して・・・・
それに妃奈鹿も心配だしな」




跡部まで祐季の声が届いたのか、彼も近づいてくる。

すると迎えを呼んでやると言い出したが、彼の申出を断り祐季は帰る支度が済むと学校を出る。



 
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