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祐季「おい静穏、待てって」




静穏に追いついた祐季は彼女の腕をしっかりと掴み逃げられないようにする。




祐季「お前までどうしたんだよ」

静穏「・・・いや、別に」


祐季「"別に"じゃないだろ??」




問い詰めるも、頑なに喋ろうとしない静穏。

溜め息をつきながら、また言葉を続ける。




祐季「そんなに、あいつ等と関わんのが嫌か??」

静穏「違うっ、そうじゃない」


祐季「じゃぁ、俺等があいつ等と親しくなるのが嫌か??」

静穏「・・・・・・」

祐季「図星か」

静穏「・・・・だって、後のこと考えたらツラいだけじゃん??

分かってるのに、どうして無理するの??」


祐季「それは舞弥のことを言ってんのか??」




祐季の質問に躊躇いながらも頷く。


異世界である以上、いつ別れるかもわからない為、不安がる静穏。

ほかの3人もそのことは理解している。




静穏「最近の舞弥、作り笑いしてるようにしか見えなくて・・・・・」

祐季「それはお前もだろ??」

静穏「っ!?」




全てを見透かしているように、静穏の心情を言い当てる祐季。

続けて言葉を発する。

2人だけでなく自分自身や妃奈鹿も調子が狂っていること
この世界に慣れたわけではないということを。




祐季「悩んだってどうにかできるわけじゃねぇーしな」

静穏「でも・・・・・」

祐季「今は何も考えんな、楽しいことだけ考えてろ」


静穏「ハハッ、祐季らしいね」




静穏は苦笑いしながらも、どこか安心していた。

自分だけでなく、祐季達も同じように不安を抱えていたことに。


気持ちが落ち着くと、いつもの調子に戻り、互いに顔を合わせ笑い合っていた。

彼等のもとへ戻ろうとした時、祐季からちゃんと謝っておくようにと言われる。



 
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