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「!!??」


「皆そう言ってる、"人殺し"、"お前が殺したんだ"ってね(苦笑

私は彼の死に際に居たのに、覚えてないんだって」



居ないという事実は分かってる

だから、アイツの側に居る事が一番辛い


側に居るのは彼なのに別人で

仕草とか声、顔立ちや髪の色

全てが似ていてもやっぱり違ってて

受け入れてしまえば、彼を忘れてしまいそうで


怖い・・・



「だから嫌い、突き放しているのに・・・・

それでもアイツは私に近づいてくる」


「・・・・・・・」


「パートナーのお前なら分かるのかな??
どうしたらアイツが私を嫌ってくれるのか??」




柳生は最後まで口を挟むことなく話を聞いていた。

顔を歪ませ、困った表情をする祐季だが
少しの沈黙後、クスクスと笑い出していた。




「なぜ、笑うんです??」

「紳士でもそんな表情するんだなーと思って」

「もしかして、私をからかったのですか??」

「さぁ〜どっちだろうな??」




祐季の話を真に受け、表情が硬くなっていた柳生。

それを見て、緊張の糸が解けたように声に出して笑う祐季だった。




「今日話したことは、軽い冗談だって流してくれていいから」

「ですが・・・・」


「アイツと柊矢が似てるってことは事実だから」




"この話は内緒な??"とさっさとはまるで別人で明るい笑顔を浮かべている。




なぜ、彼を嫌うのか

貴女達はその理由を知っている様だった


彼女を大切に想う貴女に惹かれ

貴女と同じ立場になりたくて

ただの好奇心が彼女を傷つけてしまった


浅はかな考えだったのかもしれない


それでも彼女を想うその気持ちが少し分かったような気がした



 
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