つまらない学校生活の中で、俺が唯一楽しみにしている事…
それは、静かな図書室で読書をする事
だけど俺の大切な楽しみを毎日のように妨げる奴がいる……

バンッ

「なまえ、いつになったらサッカー部に入ってくれるんだよ!!!」
「うるさい、静かにしろ。それに、俺は一言もサッカー部に入るとは言ってないが?」
「なまえ以外誰も図書室に居ないだろ?てかこの前のじゃんけん、俺が勝ったじゃん!勝った奴の言う事を聞くって言ったのは何処の誰かな?((ニヤッ」

こいつが俺の楽しみを妨げる奴、狩屋マサキ
猫かぶりで周りの奴らを騙してる、俺の一番嫌いな男…
なのにこいつは転校してきてから俺にくっついてくる
まるで猫みたいだ……
それに、初めはなまえ君だったのに、1週間もしないうちになまえ、だぜ?
馴れ馴れしいったらありゃしない

「おい、聞いてるのかよなまえ!!!」
「うるさい、聞いてるよ…で、何だっけ?」
「聞いてねーじゃねーか;;だーかーら!サッカー部に入れ!!!」
「嫌だ、と言ったら?」
「無理やりにでも連れて行くに決まってんだろ★」

別にこうやって話すのは良いが、俺はずっと気になっていた事があった
それは…

「狩屋、何故お前は俺に付き纏う?俺がいつも一人だからか?」

ずっと気になっていた…
同情なのか、それとも………

「それ、言わないといけない訳?」
「…別に、言いたくないのならこれ以上聞かないさ…」

そう言って、俺はまた読書を始めた
本当は聞きたかった…聞きたくて堪らなかった……でも、怖いんだ
狩屋の本心を知るのが……

「そんなの決まってんじゃん…」

好きだから……

「……えっ……」

俺は顔をあげて狩屋を見た

「俺はなまえが好きで好きで堪らない…だからずっと付き纏ってた」
「いつから…」
「出会った時からに決まってんじゃん!最初はさ、何だよこいつ…って思ったけど、なまえにずっと付き纏ってたら、だんだんなまえの魅力に気づいていった…そしたら、なまえに一目惚れした((ニコッ」

ドキンッ

こいつの今の笑顔は作り笑いかもしれない…
でも俺は感じた……こいつの今の笑顔は心からだと…

「いつかなまえを振り向かせてやるから覚悟しろよ!…つー事で、サッカー部に入れ!!」

ああ、俺は……

「見学からなら、入っても良いぜ」
「マジ!?よっしゃ!!!」
生意気野郎だけど、こいつに少し惹かれたのかもしれない…
まぁ、まだ言わないけどな!



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