starry☆sky de 零式パロディ〜宮地龍之介の場合〜










「宮地くん!」

ニコニコと笑顔を浮かべて姫がやってきた。東月や土萌の言う通り、手に何かを従えて。

「俺にもやってくれ、というのだろう?」
「ぁ、皆から聞いてる?」

なら話は早いやと、手に持っていたそれを突き出された。やるとはいってない、やるとは。
しかし姫の絶対的な笑みに負け、しぶしぶそれを受け取った。

「宮地くんは、レイピアだよ!」

レイピア、渡されたそれとはかけ離れた言葉に首を傾げた。もしかしたら姫は俺に持ってくる武器を間違えたのかもしれない。だってこれはどうみても…

「ネジ…」
「ちょっとっ!自分でそれ言わない!」

自分でって。姫いわく、これでレイピアらしい…しかも二本。刃の部分がネジのようになっているものを二本従えているなんて、この格好をしているものの神経を疑う。典型的な厨二じゃないか。

「あと、このマントね!」

姫にかけられたマント。襟の部分が立っていて物凄くダサいだ。これはない、これはさすがにない。

「もう、いいだろ?」

この屈辱的な格好に耐えられなくて、それを脱ごうとしたけれど姫に止められた。顔が近くて、咄嗟に振り払うこともできずに静寂。俺は姫の困った顔に弱いんだ、だからそんな顔をするな。

「ポーズとって」
「…は?」
「ほら!これをこうして、こう!」
「っお、おい!」

姫は無理矢理俺の身体を動かして、望むべきポーズを作っていく。片方のネジ…レイピアを肩に担ぎ、もう片方はグッと前に。

「わぁ、なかなか様になってる!」
「全く嬉しくない」

どちらかというと、こういうのは天羽あたりが似合いそうなんじゃないか?俺には弓道で培った精神があってだな…。
姫そんなことお構いなしに、俺に紙を渡してきた。そういえば不知火会長も渡されたって言ってたな。

「これを言えばいいのか?」
「言ったら脱いでいいから!」

姫が手を合わせてお願いしてくる。断るのも煩わしい。早く終わらせたい…





『俺に、ルシの力を…っ!』





(きゃー宮地くんかっこいいー!)
(なんだ、ルシの力と言うのは)
(がに股走りで無敵になる必さ…)
(お前は俺をバカにしているのか)

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宮地くん、最初髪の毛黒いと思ってた。
勘違い乙。

20120217





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