starry☆sky de 零式パロディ〜東月錫也の場合〜











「へぇ、ランスかぁ」

姫から長いランスを渡されたので、試しに振り回してみる。ランスを回す機会なんてまぁないので、上手く回せるか些か不安だったが、ブンと音を立てて宙を切った。

「錫也、ランスじゃないの槍。槍だから」
「違い分かって言ってる?それ」
「公式設定だからね」

姫からよくわからない指摘を受けたけど、姫が槍と言うなら槍なのだろう。

「で、どうして槍なんだ?」

俺はどちらかと言えば戦闘タイプと言うよりは、刃物を料理に使うタイプ。運動神経は悪くない方だと思ってるけど、槍なら宮地くんとか…涼しい顔してざっくり刺すようなタイプか、哉太みたいに無鉄砲に振り回しながら突進するタイプだろうに。

「いいの!錫也は槍なの!ジャンプしたら戦闘から帰ってこれなくなったり、でもエリア移動したら物凄い早さで帰ってくるちょっと可愛い一面もあったり」
「姫?」
「とにかく錫也は槍!ほら、構えて!」

半場強制的にポーズを取らされれば、なかなか似合うよとの誉め言葉。服装も多分姫の話す何かのコスプレで、普段の自分なら絶対着ない前開きのワイルド系。肩に槍を担ぐように言われたのでやってみると、姫から歓喜の声が上がった。

「錫也…凄くかっこいい。さすが私の彼氏様」
「おいおい、持ち上げてもなにも出ないからな?」
「出来たらその口調も直して、語尾にコラァってつけて」
「……」

姫は時々不思議だ。でも可愛い姫の為ならしてあげたいと思うのは、母性本能ってやつなのだろうか。いや俺男ですけど。
お願いっ!と手を顔の前で合わされては敵わない。俺は仕方なく、槍を前に突き出しながら言い放った。




『俺と常識勝負しやがれ コラァ』





(だ…だめ。錫也、あははははは!)
(笑ったな?そんな悪い子にはお仕置き)
(、んっ)
(キスした後のお前の顔も可愛いな)
(もう…っ、ところでなんで台詞知ってるの)
(お前の好きなものを俺が知らないとでも?)

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錫也が脳筋槍バカになったら幼馴染みは成り立たない。

20120217




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