次はどうしようか?
肌と肌が触れ合うとこんなに幸せなんだ、なんて知らなかった。触れたところから温かさが伝わって、それがやがてじんわりと心を満たす。 頬に触れて、熱っぽい視線を受ければどうしようもなく身体が疼いて、あぁ好きだなぁなんてありきたりな感情が脳を支配した。
「一樹ってキス好きだよね」
壁に姫を推しやって逃げられないようにしてから、指で姫の髪を弄んでいたらそんな事を言われた。
「…まぁ、嫌いじゃないな」
指に絡めた髪に口付けを落としながら一言。ほらやっぱり、姫が呟くのが聞こえた。
「言葉って限界があるだろ?好きだ、愛している…俺の気持ちはもうそんな言葉で表せないんだよ」 「だからキスするの?」 「勿論それもあるが…」
髪に絡めた指をするりと抜いて、姫の顎を僅かに持ち上げる。そのまま唇を啄むように何度か触れ合わせた後、近距離で姫を見つめた。
「…余裕のない姫の顔が好きなんだよ」 「…!!」 「うまく息が継げなくて乱れてたり、必死に俺に応えようとしてたりするのに…凄く興奮する」
ペロリと姫の唇を舐めれば、感じるはずのない甘さ。唇を果実に見立てる表現は、強ち間違いではないのかもしれない。 危機を察知したのか、俺の手をすり抜けようとした姫の両手首を掴んで、逃げられないように抑え込めば見開かれる瞳。
「言葉でもキスでも伝わらない愛を、お前に刻んでやるよ」
噛み付いた首筋に目眩を覚えた。
次はどうしようか?
(もう穢してしまっていいかな) (高まる熱を留められない)
----------------------------- 一樹さんに壁ドンさせてみたい願望。 何パターンかありますが、下半身押し付けて変態にするか最後まで悩みました。
20120529
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