大好き、だよ
好き、好きです。 もうどうすればこの想いが伝わるのか、ううん…きっと伝わり切る事なんて絶対に無くて、だって伝えた傍からまた溢れる好きを、私はどう表せばいいの?
「考え事か?」
余裕だなって私を見下ろしながら口の端を僅かに上げる貴方に、私はもう本当に抜け出せないくらい溺れてしまっていて、恥ずかしくなるくらいそれが貴方に伝わっていて、彼…不知火一樹という男は、例えその身がそばに居なくても私を魅了してやまない。
「うん、すきだなぁって」
月並みな言葉でしか伝えられない自分がちょっと惨めで悔しくて、だから下半身に力を込めてみたら一樹の端正な顔が歪んだ。 この余裕が吹き飛んじゃいそうなときの顔がたまらなく好き。必死に耐えてるっていうか…なんていうか可愛くて好き。
「なんだそれ」 「なんだろ、すきなものはすき」 「…変なやつ」 「一樹はそうじゃないの?」
だったら悲しいな。っていうかそうじゃなかったら、そもそも私たちが今しているこの営みからは何が生まれるんだろう。
「そうじゃないわけないだろ」
あれこれ考え出してしまった私を一樹が軽く小突く。
「好きだ、姫のこと…愛してる」
熱っぽい声で囁かれて、ゆらりと腰を動かされて、私はまた貴方をひとつ好きになった。
大好き、だよ
(こんなに愛を溢れさせてくれるのは) (きっと貴方だけ)
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ぼんやりと浮かんだものを。 後冬をして書きたいものが爆発してます。 が、時間がない…
20120428
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